ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

2008-01-01から1年間の記事一覧

二つのチベット。

YMOのライヴ・アルバムが発売されたようで…。 8月の夢の島ライヴに山陰旅行のため行けなかったせいだろうか、 今年のYMOムーヴメントとはかなり距離を置いている。 いや、80年代の大ブームのときもそうだった。 最初こそ思い切り踊らされたものの、 『BGM』…

聴覚と味覚は助け合うか?

先週土曜日のジョアン・ジルベルトLiveは 中止だった。延期でなく中止。 当初11月上旬に予定されていたLiveが12月に延期され、 今回は「腰痛が日本への長距離移動に耐えられるまで回復せず」 (e-plusのメールより)、結局中止となったのだ。ショックだった…

恋する「異議の申し立て方」。

先週はコンサートをたくさん聴きに行った。 今週は講演会をたくさん聴きに行っている。 講演会、仕事絡みである。私は広告界の端っこ(SIDEWAY)に 棲息しており、今週は二日連続で講演会を聴講した。 ひとつは、著名広告クリエイターと著名放送作家の対談。…

グルーヴよ永遠なれ。

Live三昧の一週間の最後、 土曜日は吉田美奈子&The Bandを聴きにSTB139へ。 オープニングの美奈子さんアカペラ ♪Silent Night, Holly Night〜 につづいて、バンド・サウンドで名曲「Christmas Tree」のイントロ が聴こえてきて、いきなり涙腺が緩む。 何度…

記憶が流れ行く。ポップ・スターのフル・マラソン。

水曜日、東京ドームの 沢田研二「人間60年 ジュリー祭り」へ。 平日の午後3時開演、終演は午後10時近かった。 間に30分の休憩はあったものの、 ジュリーは80曲近く歌ったと思う。 私は、安井かずみさんが詞を書かれていたころの ジュリー作品が好きだ。 「あ…

YOKOHAMAで感じた“お茶の水ファンク”。

神奈川県民ホールのスガシカオLiveへ。 みなとみらい線「日本大通り」駅から徒歩5分で 行けるようになったアクセスの変化にまず驚く。 その昔は、桜木町駅や関内駅から15分ぐらいかけて 歩いたものだ。 1階8列という席に、つづいて驚く。 このホール、いつぞ…

聴き浸れぬもどかしさ。

シンコーミュージック・エンタテイメントの雑誌 『ROCKS OFF』読む。 購入したのは数週間前。この週末にようやく目を通す。 何と言っても、数十ページに及ぶ矢野顕子特集が魅力。 長谷川博一氏によるロング・インタビューは読み応え十分。 氏の著作『きれい…

唯一無二と唯一無二との一期一会。

木曜深夜0時を待って、 ボージョレ・ヌーヴォをいただく。 ここ数年、同じタイミングで、同じ店で、同じブランドの ボージョレ・ヌーヴォを飲んでいる。 0時が近づく。 カウントダウンが始まる。 時刻を確認する電話107の電子音が午前0時を告げる。 バーに集…

小春日和とマイペース。

天気予報によると、小春日和は今日までらしいので、 思い切り遅く出社することにした。 近くの公園まで走る。紅葉がかなり進んでいる。 いつもストレッチをするスペースには、 落葉がマットになっていた。 30分走る。30分走りつづけることが今の僕には大切な…

火曜日に聴き、木曜日に読み、金曜日に記す。

火曜日、キャロル・キングLiveを聴きに 渋谷・オーチャード・ホールへ。 一年ぶりの来日。ついに実現した単独公演。 開演に遅れることなくホールへ向かった。 季節が約1ヶ月ほど進んでしまったのだろうか。 ホールへ向かう道は寒かった。ホールの中は暖かかっ…

どうして川の歌は少ないのだろう?

連休のある朝、多摩川の土手を 川の流れに沿って二子橋から丸子橋まで走った。 この数ヶ月忙しくてあまり走れていない。 久しぶりに走るとすでに寒さを感じる季節になっていた。 橋を渡ると大田区。そこに住むある人に向けて ある思いを念じた。まだ早い朝の…

マイナー9thのちメジャー7th。

ジョアン・ジルベルトの東京公演が延期となった。 ちょっと、というか、かなりショックだ。 延期先である12月、私は何とか都合がつくものの、 いっしょに行くはずだった人がNGになってしまったのだ。 ボサノヴァの大御所のLiveを聴くことができる貴重な機会…

酒と仕事とLiveの日々。

慌しい一週間、束の間に音楽があった。 ここに書き留めておかないと 何を感じたかさえ忘れてしまいそうな日々なので、 今日は備忘録代わりに記そう。 水曜日、ようやく時間ができて amazonでCDや本をいくつかまとめて注文。 豪華ブックレットに負けて竹内ま…

ティン・パン・アレーを往くクルマたち。

松任谷正隆『職権乱用』を読む。 自動車評論家としての氏の書き下ろしエッセーである。 タイトルからも、文章全体からも、掲載された写真からも、 松任谷氏のひとつの特性である“自虐性”が存分に感じられる。 この“自虐性”が、ガソリン価格がこれだけ上がり…

まほろばの国の陽気な時報。

週末、米沢へ。 芋煮というこのエリア特有の屋外料理のイベントと、 ある酒蔵の収穫祭に参加させていただいた。 大好きな武将・上杉謙信ゆかりの史跡を訪ねることもできた。 本格的な紅葉にはちょっと早かった。 特産物ラ・フランスの旬にもちょっと早かった…

TATSUROラプソディ。

狂騒曲の始まりだ、と思った。 下院で却下された米国の金融法案のことじゃなくて、 解散間近の日本の衆院選挙のことでももちろんなくて…。 山下達郎のコンサート・チケット争奪戦のことである。 2〜3週間前だろうか? 山下達郎ファンクラブに入っている友人が…

35年後の9.21に。

父を亡くした。 一年半前には母を亡くした。 こういった死に直面した直後は、 やらなければならないことが目白押しで、 悲しみに浸っている間が実はあまり無い。 親戚や生前お世話になった方など、 多くの人に会う。一人になれる時間もあまり無い。 お気遣い…

時間が交錯した一週間。

私は、広告屋の端くれである。 業界の片隅・端っこ(SIDEWAY)で何とか生きながらえている。 先週の或る日、今年のカンヌ広告祭の受賞作品を見る機会があった。 皆さんご存知のカンヌ映画祭が終わった後に、 その年の全世界の広告から優秀な作品を選ぶ作品が…

アフリカの雨。

いつもの年の秋の長雨シーズンとは 雨の降り方が違う。 秋雨前線なのかも知れないけれど、 前線の北の高気圧と南の低気圧の落差が激しいのだろうか。 シトシトとかザーザーなんてもんじゃない。 一日に一度スコールが来ているようだ。 雷もよく鳴っている。 …

希望と絶望のあいだを今日も。

ここ数日、天気がグズついている。 早くも秋の長雨シーズン? 10日ほど季節が早いような気がする。 仕事は忙しい。雨も降っている。ランチで遠くまで行きたくない。 と思っていると、オフィスから歩いてスグにいい店がある と上司が教えてくれた。 早速行っ…

夏草が揺れる滑走路〜Route 16ポップスその1〜

ふと思い立ったので、 国道16号線が日本のポップ・ミュージックに与えた影響 について、不定期で記していきたい。 きっかけは他愛もないことで。 先日の山陰への旅の帰り、米子空港から羽田行きの飛行機に乗った。 昼15時ぐらいの便で、私の席は窓際だったの…

米子のクリスマス・ツリー。出雲のシュガー・ベイブ。

休みをとり、隠岐から出雲方面を旅してきた。 その前後の慌しさで少々ご無沙汰をしてしまった。 10日の夢の島での、HASYMOやPupa出演のライヴは そんなわけで聴きに行けていないので、皆さんのBlogでの リポートで鑑賞させていただくことにしよう。 旅をして…

真夏の夜、夢は叶う。

忘れられない夜になった。 歴史的瞬間、記念碑…。 そんな言葉が浮かんでくる。 2008年7月25日金曜日、STB139での吉田美奈子 & The Bandライヴ。 ベースの岡沢章さんが急病のため、実弟の岡沢茂さんが代役となることを 公式サイトで知り、“いざ!鎌倉”と駆け…

満員電車のデッドヒートとPupaの思春期。

オフィス移転に伴い、首都圏有数の混雑ぶりを誇る 私鉄を通勤で使うようになった。 朝など急行電車に乗ると足の置き場に困ることもある。 先日、ラッシュから少しだけ遅い時間に、 いつもの駅で乗り換えて都心に向かうホームに向かうと、 ちょうど急行電車が…

四行絶句 〜若宮大路は、時間と感情の迷路〜

週半ば、午後5時前に鎌倉駅に降り立つ。 ウィークデイに会社を早退したため、 駅に着きケータイでMailをチェックし、 いくつか電話をする。 近くで女性が電話をしている。 「別れるにしても、別れ方というものがあるでしょ」 スゴイ言葉が聞こえて来て驚く。…

手にしてから聴くまでがまた愉しかったりする。

週末の天気がウソのように、 梅雨空に戻った月曜日。 今日の楽しみは、amazonから届くCD。 Pupa「Floating Pupa」、1991 Tokyo×Jamaica Summit「Time is Now」、 2枚のCDが予定通り到着した。配送先を会社にしているので、 仕事の合間をぬってリッピング中。…

フォーク喫茶とシステム障害。

会社が引っ越して約2ヶ月経った。 昼休みにランチがてら、周囲を散策するのが楽しみだ。 脇道や横道を、それこそアレー(Alley)やサイドウェイ(Sideway)を、 気の向くままに彷徨う約一時間の逃避行。 一時間が一生になっても、私の場合 「気の向くままに…

コクーンが揺れる6月。

金曜日、渋谷・コクーン歌舞伎 「夏祭浪花鑑」へ。 歌舞伎を観るのは生涯三度目だが、 今回は過去二度とは比べものにならないほど 感動した。最後、ジ~ンとして涙が出るほどだった。 演目がわかり易いのが大きいのだろう。 演出がコクーン歌舞伎ということで…

理由が、わかった。つながった。

真山仁『マグマ』を読み終えた。 またもや、素晴らしい作品だった。 当作品の内容についてはひとまず置いておいて、 「私がなぜ真山作品に惹かれるか」 この本を読んで、また先日あるテレビ番組を見て、 理解できた気がしたので、それを先に記したい。 NHK教…

季節外れのクリスマス・ソングは、2008年のバースデイ・ソング。

先日のキリンジLive以来、僕のiPodでは 「千年紀末に降る雪は」がヘビー・ローテーションを続けている。 Liveでは終盤に演奏され、季節性を度外視しても クライマックス部分にこの曲を持って来るあたりに 彼らの楽曲への強い思いを感じた。 「永久凍土」「千…