ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

2008-01-01から1年間の記事一覧

「イマイチ」と「よかった」のあいだで。

土曜日、目黒ブルース・アレイでの 吉田美奈子×河合代介Liveへ。 昨年12月(からだったはず)から、 この会場、この編成で、3ヶ月に一度Liveをやる と宣言され、3月そして6月と足を運んだ。 それ以前にも、横浜モーション・ブルーや池上本門寺や この目黒で…

聴けない平均律、時間の不文律。

水曜日、浜離宮朝日ホールの 高橋悠治ピアノコンサートへ。 バッハ『平均律クラヴィーア曲集』を 高橋氏のピアノで聴けるというので楽しみにしていた。 19時開演というのがちょっと気になったが、 今の会社からならタクシーで10分ぐらい。 何とかなるだろう…

感情が次々と湧き起こる。感想が続々と押し寄せる。

土曜日、キリンジLiveを聴きに 渋谷C.C.Lemonホールへ。 おっと、渋谷公会堂と書きそうになった。 ホールや体育館やスタジアムに、企業名や商品名を付けるの あまりカッコイイと思わない。 C.C.Leomonが廃盤商品になったら、名称も変更になるのだろうか? 間…

「地球最後の戦い」?

この見出しはないんじゃないかなと思った。 今日(もう昨日になってしまう)6月13日金曜日の 朝日新聞の一面「『環境シンポ』きょうから」という記事の見出しに、 「地球最後の戦い」という文字が。 ご丁寧に「本社主筆 船橋洋一」との署名入り記事。 「地球…

11年遅れの愛聴盤。

前回の書き込みからちょっと 時間が経ってしまったので、 今日はそうタイミングの話。 食品に賞味期限があるように、 音楽にも賞味期限があると思う。 そう、特に、新譜は。 新鮮なうちに繰り返し聴かないと、愛聴盤になるのは難しい。 そんなことを、11年前…

稲の国の人が書いた、麦の国の人たちの百年前の青春。

これを名作というのだろうと思った。 佐藤亜紀『ミノタウロス』。 2007年『本の雑誌』年間第1位、 第29回吉川英治文学新人賞の二冠達成。 帯の後ろでは、選考委員の浅田次郎氏が、伊集院静氏が、宮部みゆき氏が、 揃って絶賛している。 20世紀初頭のロシア、…

La La Means We Live Here.

遅ればせながら、吉田美奈子さんが 音楽を担当されている成田空港開港30周年CM の映像をWebで拝見する。 30年、成田闘争の闘士たちは今どうしているんだろう。 1978年、美奈子さんは発売元がRVCからアルファに移り 村井邦彦氏プロデュースでL.A録音『Let’s D…

モラトリアムでプレッピーなAOR。

また何かと忙しくなってきた。 朝、出掛けにiPodの曲を選ぶのも 機械的になってきて、アルバム単位それも アーティスト順ABCのABあたりから 選ぶことが多くなった。 先日だとBee Gees。 「First of May」(邦題はたしか「若葉のころ」)が五月っぽくて いい…

感情の有酸素運動。

連休中、横浜・金沢文庫の知人宅を訪れた。 歩いて海の公園まで遊びに行った。 90年代初めに八景島シーパラダイスができてからは 初めてこの海を訪れたことに驚く。 80年代半ば、学生時代、この界隈を日常的に訪れていた。 いや、通過していたというほうがい…

五月晴れが似合う「こぬか雨」。

この連休を利用して、オフィスが 六本木のはずれから新橋のはずれへ引っ越す。 まぁどちらも大通りからちょっと入ったところ SIDEWAYからSIDEWAYへの引っ越しなので 精神的には健全なのだが、準備はいろいろ大変だ。 引っ越し準備をしたら出てきたらしく 会…

六本木ティン・パン・アレー40年。

STB139(スイート・ベイジル)での 吉田美奈子&The Bandライヴへ。 まずはお詫びから。先日、目黒ブルース・アレイでの 吉田美奈子&河合代介デュオ・ライヴを拝聴した日の 書き込みで、河合さんのプレイする姿勢について、 背中が伸びていない云々の記述を…

ホソノさん@Billboardの距離感と違和感。

ビルボード東京での細野晴臣Live、 二日間計4公演の、初日の2回目に行ってきた。 夜の8時過ぎまで仕事でバタバタして、 それからでも間に合うという時間と、 会社から会場までの距離に、まず感謝。 Liveは90分で、最初の20分がオープニング・アクトで、 細野…

流れる雨と時に想いを馳せると、クルマも流れ出した。

【ティン・パン・アレーを訪ねて】第17回 雨の金曜日のアフター6、 タクシーで青山通りを、赤坂から渋谷に向け走った。 同じ246(国道246線)でも、 六本木通りや玉川通りはしっちゅう走っているけれど、 青山通りを走ったのはかなり久々だった。 「雨」「金…

1974年の雨。1982年の雨。

また、天気は下り坂。 窓の外の路面が濡れ始めた。 今年の4月は雨が多い。 低気圧が教科書のように律儀に日本列島を通過している気がする。 1974年の4月も雨が多かった。 私は小学5年生。新学期が始まってから3日間は雨が降り続けた ことを記憶している。新…

置きざりにされた歓びは…。

さんざん持ち上げて、 さんざん盛り上げて、 どこまでも期待感を煽って、 そのまま宙に放置されたカンジ。 すみません(と謝っておきます)。 今日も読書日記です。 手嶋龍一『ウルトラ・ダラー』。 1968年、東京、若き彫刻職人が失踪した。 2002年、ダブリ…

虚像のリアリティ。

ここ数日は、通勤時間が至福の時間だった。 良い音楽と良い本が、私をときめかせてくれた。 ずっと電車に乗っていたかった。 音楽は、昨日記したThousands Birdies’Legs。 本は、真山仁『虚像(メディア)の砦』。 『ハゲタカ』の原作者が、テレビ業界を題材…

名盤の予感。

スゴイ! 今週始めに知人から音源を借りて以来、 一日一回は確実に聴いている。 Thousands Birdies’Legs『Thousands Birdies’Legs II』。 寺尾紗穂さんがヴォーカルを務める5人組バンドの 2年半ぶりの2ndアルバムだそうだ。 寺尾沙穂さんについては以前に当B…

春の距離感。時の無常観。

今年の桜は、開花から散るまで長かった。 週末二回、花見を楽しめた。 満開になってから雨が降ったり風の強い日があって、 例年だとここでかなり花が散るのだけれど、 今年はしぶとく踏みとどまったように思う。 なぜか、今年は、桜を下から見上げることがほ…

楽しみにしていたのに…、悲しい日。

NHK『SONGS』に一年ぶりに竹内まりやさんが 出演された。2000年の日本武道館でのライヴ映像を 見ることができたり、それなりに楽しめた。 今年デビュー30周年でレーベルを越えたベスト盤を 発売されるらしい。Web等で楽曲の人気投票を行ったらしく 1位 駅 2…

橋の上のエイプリル・フール。

【ティン・パン・アレーを訪ねて】第16回 月島で飲む。 カツオやコハダなど美味しい魚をつまみながら。 この春からのNHK朝ドラの舞台が月島のせいか、 もんじゃ店が立ち並ぶメイン・ストリートは いつもより活気づいているように感じられた。 しっかり飲み食…

変化と不変。凝縮された書籍。択一させる季節。

Amazonから『はっぴいえんどコンプリート』が届いた。 木村ユタカ氏監修、シンコーミュージック発行の書籍。 たしか昨年、在庫が無く購入できなかった 『はっぴいえんどBOOK』(同社発行)に、 新情報を32ページ増補したものだそうだ。 会社に届いた。なぜか…

チューチュー・ガタゴトwithキリンジNew Album

水曜日、法事のため、 渋谷から湘南新宿ラインに乗り、 高崎方面へ1時間半ほど電車に揺られた。 発売されたばかりのキリンジの新譜を初めて聴く。 ちょうどいい。貴重な時間だ。そう思い、amazonから届いたばかりの 新譜をリッピングした。電車には歌詞カー…

背伸びした街。

【ティン・パン・アレーを訪ねて】第15回 約1年ぶりに仕事で音響ハウスを訪れる。 この間、HASYMO「ライディーン」や、 吉田美奈子&河合代介「ガラスの林檎」や、 大貫妙子1st&2ndのNewミックスが行われたり、 相変わらずティン・パン系の聖堂である。 自…

空いっぱいの幸せ。

週末、奈良を旅した。 たまたま東大寺のお水取りと重なり、 千二百年以上つづく伝統行事を 遠くから眺めることもできた。 空が広くていいな と思った。仏像の表情や寺社の佇まいにも 心を奪われたけれど、いちばん感じたのは空の広さ。 法律で規制されている…

オリーブ・オイル・ミュージック。

昼食は、パスタが食べたくなった。 最近、店頭小売価格が値上がりしたせいか、 あるいは年齢を重ねたせいか、 家でパスタを作って食べる回数は確実に減っているが、 ときどき無性に食べたくなる。 こんなときは、会社から少し離れた某イタリア料理店へ 行く…

記憶が霞になる。

今朝目覚めたら、春だった。 春は突然やってくる。 寒い日々の中膨らむ桜の蕾とか、 スーパーに並ぶ菜の花とか、 寒中の中に微かに春の予感を感じるのは、 それはそれで趣きがあるけれど、 到来するのは、毎年、ある日突然だと思う。 朝、目覚める。うん? …

都市とカラス。

吉田美奈子さんの音楽は、都市の音楽だ。 ティーン・エイジャーの女子高校生、 泥酔したドランカー…。 こういった人たちを素材にして、都市とそこで生きる人間を 鋭い視線で見つめ描く。 女子高校生については、前日ざっと記したが、 少女のもつ危うさ・一途…

通信手段が多様化すると、私たちは…。

留守番電話が普及したのは、 80年代の後半だったと思う。 ポケベルが女子高生の持ち物になったのは、90年代前半。 パソコンが家庭に本格的に入り込んだのは、1995年の終わり。 Windows 95が登場してからだ。インターネットの普及。 電子メールが新たなコミュ…

街との距離を埋めるのは、酒と音楽だと思った。

♪何気ない毎日が 風のように過ぎていく 横浜を舞台にした1975年のTVドラマ『俺たちの勲章』の 挿入歌「いつか街で会ったなら」の始まりのフレーズ。 ♪この街で君と出会い この街で君と過ごす 故・松田優作さんとともに主演だった中村雅俊さんが歌っていた。 …

通勤電車の逃避行。

ちょっとご無沙汰してしまった。 ちょっとした仕事の山が押し寄せて、 それはこれまで20年なりの社会人生活の中で、 ベスト50に入るか入らないかのものだけれど…。 いや、ベスト30ぐらいには入るのかも知れない。 ただ、もう、自分のペースは乱されないとい…