ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

街との距離を埋めるのは、酒と音楽だと思った。

tinpan19732008-02-23

♪何気ない毎日が 風のように過ぎていく
横浜を舞台にした1975年のTVドラマ『俺たちの勲章』の
挿入歌「いつか街で会ったなら」の始まりのフレーズ。


♪この街で君と出会い この街で君と過ごす
故・松田優作さんとともに主演だった中村雅俊さんが歌っていた。
曲が吉田拓郎さんで、詞は松本隆さんだと思ったら喜多條忠さんだった。


♪それでもいつか どこかの街で会ったなら
「肩を叩いて微笑み合おう」なんて、そんな気持ちになかなかなれない。
今でもしょっちゅう通過している、横浜と渋谷を結ぶ東横線から
少しだけ離れた街で、今週半ば久々に飲み食いした。


♪もしも微笑みこの席で向き合えば 
これは、松任谷由実「静かなまぼろし」(1978年『流線形80』)。
別れた男女が、各々の今の別の相手とレストランを訪れ
その今の相手を間に挟みながら向き合ってしまうという設定。


♪時は戻ってしまうの遠い日に
って、そりゃ美し過ぎる。そんなシチュエーションになったら
すぐに店を変えると思いながら、話題の店で美味い料理を食べる。


♪昔の恋を懐かしく思うのは 今の自分が幸せだからこそ
まだ幸せじゃないから、懐かしくない。
一軒目から二軒目へ向かう道が
因縁たっぷりの道だったで、思い切り足早に通り過ぎた。


次の店、ラムが美味しいとのことなので、久々に飲んでみる。
♪♪♪・・・・・・〜
「ラムはお好き?」のイントロが始まる。
吉田美奈子『FLAPPER』(1976年)収録、
吉田美奈子・作詩、細野晴臣・作曲の傑作ナンバー。
この『FLAPPER』には、大滝詠一氏と細野晴臣氏が、
スペクターvsトロピカルという当時の両氏の十八番路線で曲提供
されていて、私は「夢で逢えたら」より「ラムはお好き?」が好きだ。


“ラムはコカ・コーラ?”“No! ”
この曲のエンディングの山下達郎さんと吉田美奈子さんの掛け合いは、
後年のスネークマン・ショーに通じる諧謔性があると思う。


“ラムはコカ・コーラ?”“No! Thanks! ”
延々とこの掛け合いが続きA面終了。
そしてB面最初がカスタネットの音がして♪夢でもし逢えたら〜
アナログだとレコードを裏返さなければならないのに
デジタルだと0コンマ何秒で細野作品と大滝作品がつながる。
この流れはデジタルのほうが好きだったりする。


“ラムはコカ・コーラ?”“Crazy…”
一杯目はロックで、二杯目はソーダで割って飲む。
キモチよくなって店を出る。そのままじゃ終わらず三軒目の店へ。
最後はワインで夜中3時まで。
週の半ば、次の日も早い。クレイジー…。