ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

感情の有酸素運動。

tinpan19732008-05-10

連休中、横浜・金沢文庫の知人宅を訪れた。
歩いて海の公園まで遊びに行った。
90年代初めに八景島シーパラダイスができてからは
初めてこの海を訪れたことに驚く。


80年代半ば、学生時代、この界隈を日常的に訪れていた。
いや、通過していたというほうがいいかも知れない。
僕の人生(!)の大切なパッセージ=通過点。


おカネがあるときは、高速=横浜横須賀道路を使って、
そうじゃないときは、国道16号線を使って、
渋滞を避けるために、産業道路へ迂回して、
住宅地や山間部の抜け道を駆使したこともあった。
そうして、葉山へ、逗子へ、鎌倉へ…、繰り出していたのだった。
電車に乗って、海から大学まで授業を受けに通ったこともある。


今回は知人宅に宿泊させていただいた。
翌朝、地元で評判のパン屋さんへバゲットを買いに行く。
朝の散歩がてらてくてくと歩く。天気は曇り、高台の道から海が見えた。


♪♪♪〜
松任谷由実「よそゆき顔で」(1980年『時のないホテル』収録)が、
頭の中に流れてくる。
♪松の林と曇った海に〜
この曲の歌詞に登場する「観音崎の歩道橋」は、国道16号線
もうちょっと三浦方面に行ったところにある。
「小さなガソリン・スタンド」はたしかShellだったけど、
果たして今もあるのだろうか?


「ドアのへこんだ白い」ではないがセリカに乗っていた友人と、
観音崎」のすぐ近くに住んでいた友人が当時つきあっていて、
二人はその後シンデレラ・エキスプレス=遠距離恋愛も経験して、
やがてゴールインして、そういえば娘さんがこの界隈のお嬢さん中学に
入学したと去年だったかの年賀状に記されていたなぁ。


そんなことを思いながら歩いていると、大通りに出た。
♪幾人かのカップルで昔 追い越したり抜かれたり走った〜
もう20年以上前、クルマで何度も走った道だ。
目指すパン屋さんは、この道のもう少し先にある。
僕はそれまでのウォーキングからジョギングへとシフト・チェンジした。


ゆっくり歩いていると、懐かしさや切なさが押し寄せて、
朝の気分にふさわしくなくなりそうだから。
そういった感情は、ジョギング程度のスピードで過去に追いやって、
これから訪れる未来を、息を切らさず呼吸を整え迎えに行くことにしよう。