ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

感情が次々と湧き起こる。感想が続々と押し寄せる。

tinpan19732008-06-15

土曜日、キリンジLiveを聴きに
渋谷C.C.Lemonホールへ。


おっと、渋谷公会堂と書きそうになった。
ホールや体育館やスタジアムに、企業名や商品名を付けるの
あまりカッコイイと思わない。
C.C.Leomonが廃盤商品になったら、名称も変更になるのだろうか?
間違いなくここで、キリンやアサヒが主催や協賛に付くような
コンサートは行われないのだろう。


いきなり、話が横道に逸れたが、キリン
じゃなくてキリンジのLive、私自身3回目なのだが、
回を増すごとにどんどん好きになっていく気がする。


「家路」で始まって、Newアルバムからもう1曲演奏。
10周年記念ツアーだそうで、懐かしい曲もやるというMCの後、
1stアルバムから「五月病」。そして、やってくれました。
「雨を見くびるな」。三度目にして初めてLiveで聴くことができました。
イントロの出だしを聴いて背中がゾクッとして、
ストリングス(のシンセ)が被さってくるあたりからジ〜ン、
歌が始まると、なみだがジワーッ。


いい曲だ。10年前の曲だけれど、私が始めて聴いたのは2年前。
聴けば聴くほど好きになって、私が00年代に聴いた
ポップ・ミュージックの中で間違いなくNo.1。
Liveでも良かった。オリジナルに忠実なアレンジ。各楽器の音色も良くて、
2階席やや左で聴いたが音もいい。そして何といってもヴォーカルがいい。


この曲から、次の「朝焼けは雨のきざし」につながる流れもサイコー。
オウギヤ何某氏のキーボードがイントロを刻み、
デビュー・アルバムの曲と最新アルバムの曲が、
10年の時を超えて違和感なくつながる。
このオウギヤ(扇屋?)さんというキーボーディスト、
別の曲ではR&Bテイスト前回のピアノ・ソロを弾きまくったり、
只者じゃない気がした。


「愛のCoda」も「スウィートソウル」も聴けた。
「太陽とヴィーナス」と「悪玉」も演奏してくれた。


私は「愛のCoda」のイントロを聴くと、
サザンオールスターズ「さよならベイビー」を思い出す。
1989年ホイチョイ映画「彼女が水着に着替えたら」主題歌。
この頃の原田知世さんが、私はいちばん好きだ。


「太陽とヴィーナス」のイントロを聴くと、
ドナルド・フェイゲン「I.G.Y.」を思い出す。
ここからそう遠くない代々木競技場で、
スティーリー・ダンを聴きに行って「I.G.Y.」のイントロでナミダしたのは、
1995年だっけ?


「君のことだよ」「今日も誰かの誕生日」、
アルバムの中で聴くと、聴き易すぎて軟弱なポップスに感じたけれど、
Liveで聴くといいですね。この肯定感というかわかり易い、でも深い
カンジは、SMAPとかジャニーズの人たちが歌うといいのではないか。
珠玉のポップスとして定番化するのではと思った。


エンディング近くで演奏した「イカロスの末裔」「千年紀末に降る雪」は
深い歌だと思った。どちらもアルバム『3』収録か。
後で歌詞をじっくり読むことにしよう。


聴衆についてとか、ステージ美術についてとか、
本編最後に選んだ楽曲にみるカントリーへの傾倒とか、
書き足りてないので、折を見て、また。