ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

2007-01-01から1年間の記事一覧

2006年のバカラック、1975年のバカラック。

今日も時折雨が道を濡らす天気だった。 通夜帰りに一杯飲って、駅からの道すがら、 キリンジ「Lullaby」をiPodで聴きながら 口ずさみながら帰って来た。 「Lullaby」(2006年)は、21世紀の「雨にぬれても」だ! 原題「Raindrops Keep Falling on my head」 …

雨の中を歩く訳。

夕方から夜にかけて、雨が降った。 ここ数日、好天が続いていて、 次に雨が降ったら、この曲について記そうと思っていた。 キリンジ「Lullaby」。昨年の今ごろ発売された 現時点での最新アルバム『DODECAGON』収録。 例によって、アルバムは通勤時耳で聴いて…

金木犀と思い込み。

煙草を止めて、もうすぐ3年になる。 どんどん鼻が利くようになって、 ワインの微妙な香りの違いが わかるようになった(と自分では思っている)。 今くらいの時期だと、 金木犀の香りが凄い。 家から駅まで、こんなに凄かったっけ? と思うくらい漂っている…

細野晴臣シェフの多品目・多国籍料理たち。

この連休、久々にゆっくりできた。 9月はドイツに行ったり、 帰ってからも慌しかったりで、 胸に湿疹ができたりとあきらかに 体が悲鳴を上げ始めていたので、 とにかく食を何とかしようと思った。 大きくて赤いトマトをいただいた。 冷蔵庫にナスがあった。…

4.“いい音で聴きたい悩みの種”

Myお月様ミュージック、 全4回と考えていたけれど、 とりあえず6回は続きます。 ひょっとしたらもっと続くかも。 今日は、細野晴臣氏の曲にしよう。 新譜が大評判のホソノさん、私も先日購入して聴いていますが、 歌声がホントにすばらしく、しばらくシンガ…

3.“月夜に歌わぬ黄金”

今日は90年代後半のお月様ミュージック。 初めて聴いたのは、99年か00年の夏、 カラオケBOXだったと思う。 いっしょに行った友人が、この曲を歌い出す。 メロディーがいいと思った。 サウンドが洒落ているなと思った。 エレピの音がカッコイイと思った。 「…

2.“絶頂が生んだ14番目”

「永遠のフルムーン」がブレイク直前の 上り坂のエネルギーに満ちた作品だとしたら、 “ブレイク直前”“ピークの一歩手前”を 月の満ち欠けになぞらえて歌った楽曲がある。 ♪次の夜から欠ける満月より 14番目の月がいちばん好き 荒井由実「14番目の月」、 1976…

お月様ミュージック1“上り坂の永遠”

9月25日は、中秋の名月だった。 ドイツから帰国した僕は、 西麻布某所で真ん丸い月を眺め、 傍らには鉢植えのススキ。 贔屓にさせていただいているお店で 稲荷寿司をいただき、改めてニッポンの情緒や風情に浸った。 そんなわけで、前回の書き込みにて予告し…

走り書いて、洋行。

昨夜、日比谷野音でのキリンジLive。 一日の終わりと、連休の終わりと、 夏の終わりが重なって、 切なかった。趣きがあった。 時節柄「クレイジー・サマー」が心に響いた。 「ブラインドタッチの織姫」も美しい曲だと思った。 どちらも『スウィートソウル』…

キリンジとロッキードと9月半ばの真夏日。

この土日で3時間ほど電車に乗る 必要があった。 これ幸いにと、読まなくちゃならない本と、 (御恵贈いただいたのです。ちゃんと読んで 感想など記さねばなりません) キリンジをアルバム単位で聴いた。 明日(月曜日)が日比谷野音でキリンジLive。 生涯2度…

お堀の近くで。

〔ティン・パン・アレーを訪ねて〕第14回 文楽を観に、国立劇場へ。 平日の午後4時開演という、 ビジネスマンにとっては厳しい時間だが、 貴重な機会なので仕事を調整した。 文楽(人形浄瑠璃)というものを観てみたかった。 あんな大きくて奥行きのある舞台…

『24』の楽しみ方。

土曜から日曜への12時間睡眠は、 このためだったのかも知れない。 『24 シーズン6』1〜3が、金曜日からレンタル開始された。 金曜夜に近所のショップに寄ったところ、予想通り全て貸出中。 ひょっとしたらと思い、日曜夜遅くに再度行ってみたら、 ちょうどい…

そうじ・せんたく・やのあきこ

昨夜から今日にかけ12時間寝た。 これだけ長時間眠ったのはいつ以来だろう。 昨年初めから週2日ほど朝6時に起きる生活を始めて以来、 基本的に早起きになり、遅くまで呑んだ次の日も 数時間眠ると目が覚めてしまう習慣になった。 トシをとるとはこういうこと…

嵐の夜のジャポニズム。

台風が、関東地方を直撃しそうとのこと。 大したことのないよう願いつつ 今日は台風の歌のお話など。 台風や嵐を歌ったポップ・ミュージックはそこそこあると思うが、 自分でも不思議なほど思い入れがないことに今、気づいた。 はつぴぃえんど(はっぴいえん…

待つ歌。

私は待つのが仕事である。 「ボクの人生の7割5分は、何かを待っている時間だ」 そう豪語している。日がな一日ボーッっと。 ちょっとヘミングウェイのようだと思うことにしている。 今日なんかスゴかった。 一度会社を出たのに電話で呼び出されて、 社に戻り…

四半世紀の感傷と半歩先のドラマ。

〔ティン・パン・アレーを訪ねて〕第13回 千駄ヶ谷にある小籠包が有名な中華料理店で 夕食をとることになった。 JR代々木駅から歩いて行くことにした。 駅を降り、狭い道を明治通りに向かい歩く。 この道は、いつか来た道。 1982年、浪人生として、予備校に…

カバー&コラボの、クリエイティビティ&オリジナリティ。

細野晴臣トリビュート・アルバムで、 高橋幸宏「スポーツマン」と甲乙つけがたいほど 個人的に好きだったのが、ヤノカミ「恋は桃色」だった。 その曲プラス「終わりの季節」という細野作品カバー、 大好きな「David」「おおきいあい」というセルフ・カバー、…

HASYMOとヤノカミを聴きながら。

夏の疲れが出たのか、 土曜日に行こうと思っていた 吉田美奈子・倉田信雄・河合代介トリオが出演した 池上本門寺Liveをパスする。 夜NHK地上波で放送していた桑田佳祐の番組も見逃す。 何とか体は回復し、気を取り直して今日月曜日、昼休みに銀座・山野楽器…

阿久悠さんトリビュートPart 2

この時期、同じテレビを舞台に 曲でなくドラマのヒットを連発した演出家に 故・久世光彦さんがいらしたが、 あの方の作品には” 適度の湿度””引算の美学”を感じる。 (と以前に記した気がする) 久世さんは作詞家としても「小谷夏」というペンネームで、 天地…

阿久悠さんトリビュートPart 1

ちょうどお盆が過ぎたばかりなので、 阿久悠さんについて記しておきたい。 “昭和を代表する〜”という形容を何度か耳にしたが、 実は作詞家として活躍した期間自体はそれほど長くないのでは? というのが私の印象(密度は濃かったけれど)。 1968年モップスに…

酷暑の「ジ〜ン」。

残暑というより酷暑、炎暑、 そんな言葉が似合う日々が続いていますが、 皆さんいかがお過ごしでしょうか。 私は5日ほど東京を離れておりました。 出掛けにバタついて、iPodの充電器を忘れるという失態。 聞こえてくる音といえば、蝉時雨と高校野球の実況中…

一週間のロング・バケーション。

一週間ほどお休みします。私にとって バケーションは、 一週間が精一杯。 ぜんぜんロングじゃないから、 せめてアルバムを聴くことにします。皆さま、暑い日がつづきますが、 体調にはご留意され、 良い夏を。 そして適度な休息を。

50年代のボサノヴァ。70年代のニュー・ミュージック。

理由あって、しばらく映画館から 距離を置いているのだが、 久々に映画館に行きたいな と思わせる映画がある。 『ディス・イズ・ボサノヴァ』。 ボサノヴァの歴史を振り返るドキュメンタリー映画だ。 現在、東京と大阪の単館上映、順次全国に展開していくら…

真夏の朝の夢。

昨晩、何気なくTVを見ていたら、 「卒業写真」が聞こえてきた。 “時代は変わる。ラガーは変わるな”。 何と、キリン・ラガーのCM、こんどはユーミンらしい。 ベーシスト高水憲司さんらしき人の顔が見える。 あとは鈴木茂さん? 林立夫さん…? Webで調べてみた…

No Music, No Resort.

さっき遅いランチをとりにイタリア料理店に入ったところ、 「待ってました」とばかりにイーグルス「ラスト・リゾート」が流れ出した。 ヨ〜シ、今日は思い切って、ラスト・リゾートの話をしてみよう。 僕のラスト・リゾートは、神奈川県の葉山にある。 葉山の…

ホソノさんを初めて観たのは、ホソノさんが今の私の年齢のときだった

考えてみれば今から16年前、 先日還暦を迎えられたホソノさんが 今の私の年齢のとき、 私は初めて、Liveでベースを弾くホソノさんを拝見したのだ。 (ベースを弾かないホソノさんなら、 80年代に数回、代官山近辺でお見かけした) そう。1991年のもうちょっ…

「未知との遭遇」もいいけれど、「夏なんです」が聴きたかった。

細野晴臣さんの日比谷野音Liveから 今帰って来た。 PCを買い換えて、この時間に家から 書き込めるようになったことだし、 ちょっと酔っ払っているけれど、 そのまま今の気持ちを書き綴るようにしよう。 イマイチだった。正直。 YMOは私にとって“ハズシの美学…

夏は、タイム・マシーン。

高中正義である。 「Blue Lagoon」である。 1980年、私の高校2年生の夏を象徴する楽曲。 メロディアスである。 ドラマティックである。 多くの人の琴線を揺さぶるにちがいないフレーズ。 この1980年の秋から、私は音楽に関して リクツっぽくなっていくので、…

お腹ユルユル・ミュージック。

週末、大阪へ行った。 通天閣界隈で串カツ、 北新地で鱧(祇園祭と天神祭の間で食するのが粋らしい)、 鶴橋で焼肉 と、さまざまな美味を堪能した。 ビールも焼酎も日本酒もワインもしこたま飲んだ。 食べすぎた。飲みすぎた。 と感じながら、昨夜帰って来た…

ダルトニアンとエイジング。

ピエール・バルー氏が9年ぶりにアルバムを発表するらしい。 昨日(7/18)の朝日新聞・夕刊で知った。 映画『男と女』の主題歌で有名なフランスの歌手・詩人。 41年続くマイナー・レーベル「サラヴァ」主宰者。 60年代にブラジルに渡り、ボサノヴァをフランス…