ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

待つ歌。

tinpan19732007-09-03

私は待つのが仕事である。
「ボクの人生の7割5分は、何かを待っている時間だ」
そう豪語している。日がな一日ボーッっと。
ちょっとヘミングウェイのようだと思うことにしている。


今日なんかスゴかった。
一度会社を出たのに電話で呼び出されて、
社に戻り必要な指示を出して、
そしてズーッと待ちつづけている。


ヒマだから、待つ歌を考えてみる。
いかん。キモチが焦っていると、なかなか思い出せない。
あみん「待つわ」じゃしょーがないし…。


鈴木茂「100ワットの恋人」。1975年『BAND WAGON』収録。
一張羅のスーツで決めて、待ち合わせの時間に
わざと5分遅れて到着した男。
なのに、さらに上手。女はさらに25分後遅れて登場する
という歌。さすがの「松本隆」ワールド。


30年経って携帯電話が日常化した今だと有り得ない話?
いやケータイが普及した今ならではの
待ち合わせをめぐる擦れ違いと、男と女の主導権争いを
こんど歌にしてくれませんかね。松本さん。


この「100ワットの恋人」、改めて詞を追ってみると、
ストーリーになっているんですね。
最後ちゃんと「100ワット」に落ちている。


茂さんの「レイニー・ステイション」も松本さんの詞で、
あの詞もショート・ストーリーだった。
3分、いや4分半なりの音楽でストーリーを語ることが
重要だったのだろうか?


いや、松本さんの代表作となった
太田裕美木綿のハンカチーフ」が
男と女が交互に語り合う壮大なストーリーだった。
きっと市場から、いやたぶんディレクター等制作サイドから
要請があったに違いない。
“「木綿のハンカチーフ」に負けない
 ストーリー性のある詞をお願いします”って。


起承転結があるだけが物語じゃないと
今のボクは思うけれど。


おっーと、待ちわびたメールがようやく届いたようだ。