ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

ホソノさんを初めて観たのは、ホソノさんが今の私の年齢のときだった

tinpan19732007-07-31

考えてみれば今から16年前、
先日還暦を迎えられたホソノさんが
今の私の年齢のとき、
私は初めて、Liveでベースを弾くホソノさんを拝見したのだ。
(ベースを弾かないホソノさんなら、
80年代に数回、代官山近辺でお見かけした)


そう。1991年のもうちょっと季節が進んだ秋だった。
汐留の、パナソニックが運営していたスペースで。
(仮説テントのようなものだったと思う)
今や日テレや資生堂電通の本社がそびえる汐留だが、
当時は国鉄跡地として再開発中で、
ミュージカル「キャッツ」を開催しているテントも
たしか、すぐ近くにあったような記憶がある。


そこで、細野晴臣清水靖晃プロデュースで
「東京ムラムラ」というイベントが開催されたのだ。
たしか、あの時も、ヴァン・ダイク・パークス氏は来日した。
当時一世を風靡していたビデオ作品『ツイン・ピークス』の主題歌を
歌った女性も(名前、忘れた)来日した。


そのイベント用に、「if」というユニットが結成された。
清水靖晃氏(Sax)がバン・マスで、
ドラムは山木秀夫氏、ベースは小原礼氏(ここまでは確かな記憶)。
バイオリンの金子飛鳥さんも参加されていたと思う。
キーボードで川島バナナ氏もいらしたような…。
清水、山木、(バナナ)と、前年6年ぶりにLiveを行った
吉田美奈子さんのサポート・ミュージシャンたちが揃うこともあり、
「飛び入りで一曲くらいコーラス参加するのでは?」
(当時まだ「サプライズ」は、こういう場で使われる言葉じゃなかった)
と確信に近い期待をもって観に行った。


立ち見のライヴ・ハウスのような趣き。
「if」は何曲か演奏する。
メンバー紹介で、小原礼さんがコールされたとき、
私のすぐ近くで「ReiReiRei」とよく通る女性の声。
振り返る。紛れもなく吉田美奈子さんだった。


やがて、清水氏の呼びかけで、美奈子さんはステージに上がり、
コーラスに参加。ヤッタ。思惑通り。


Liveは盛り上がり、アンコール(だったと思う)。
ついに、ホソノさん登場。
「Tight’n up」を演奏した(はず)。
ベースを弾く生ホソノさんを初めて拝見した。
決して自らは前に出ず、それでいてシュアでニュアンスに富んだ
ベース・プレイだと(実はよくわからないのだが…)私は感じた。


あの時のホソノさんの年齢に、今の自分が到達しているとは…。
信じられないな。イヤだな。でもちょっとハッピーかな。
と、土曜日の日比谷野音のコンサート・パンフを眺めながら思った。