ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

「未知との遭遇」もいいけれど、「夏なんです」が聴きたかった。

tinpan19732007-07-29

細野晴臣さんの日比谷野音Liveから
今帰って来た。


PCを買い換えて、この時間に家から
書き込めるようになったことだし、
ちょっと酔っ払っているけれど、
そのまま今の気持ちを書き綴るようにしよう。


イマイチだった。正直。
YMOは私にとって“ハズシの美学”の象徴だったので、
今日も過度の期待はせずにLiveに向かったのだが…。
5月のパシフィコ横浜ほど泣けなかった。


イマイチの理由は、大きく二つ。いたってシンプル。


1.「夏なんです」が聴けなかった。
2年前の狭山に行けなかった私。
今日は野外だし、ようやく梅雨が去ったと思われる昨今の気候を踏まえ、
歌ってくれると思っていた。日比谷公園の蝉時雨も、きっとこの曲を待っていたと思う。
東京シャイネスが発展してワールド・シャイネスになり、
こんどアルバムを出すらしい。この編成で5曲なり演奏。
それはいいとして、今日の記念すべきLiveを、
プロモーションに徹する必要はあったのだろうか?


2.YMOの演奏がなかった。
最後、ヴァン・ダイク・パークスとYMO3人が出てきて、
ヴァン・ダイク・パークスのナレーションで
Yellow Magic Orchestra」との紹介。
さあ、演奏か!と思ったら挨拶のみ。
消防法、野外、という事情ゆえ9時までしか演奏できないというのは
わかるけれど、このメンツが集う貴重さを考えたら…。


いろんないいことは、それなりにあった。


寺尾紗穂さんのお顔と歌を初めて生で体験した。
ヴァン・ダイク・パークス“ディスカバー・アメリカ”を聴くことができた。
● 席がステージに向かって前の左。
 パーティションがあってその向こうには、
 Liveに出演された方々や関係者が入れ替わり立ち代わりいらして
 ステージを観ていらした。
 とくに細野さんのユニットが登場されてからの視線の熱さといったら…。
長門芳郎さん、小倉エージさんを、目撃した。
 きっと歴史的な一夜なのだろうと改めて思った。


オーラスは出演者総出で、「さよならアメリカ さよならニッポン」だった。
2000年のティン・パンのNHKホールもこの曲だった。
あの時は、はっぴいえんど(はつぴぃえんど)の曲だからまさか…
と思い、イントロが聞こえた瞬間からナミダナミダだったが、
今日は、この曲の生みの親でもあるヴァン・ダイク・パークス氏がいらしていたので、
ある程度予想ができた。ジ〜ンとしてナミダは流れたけれど…。


もっと、あの曲を、あんな曲を、聴きたかった。
勝手なファン心理。先行予約にハズれ観れただけでも感謝しなければいけないのに。
しかし〜、「イマイチだった」「サイコーだった」という
皮膚感覚に近い率直な感想を、これからもできるだけ
何の畏れもなく、書きつづけることにしよう。


プロモーションとはまったく無縁、
利害関係もない個人のblogであるし、
ここで正直な感想を書き連ねることが、
私にとって音楽の神様であり、人生の先生である、
あの方たちが、いつまでも現役でありつづける小さな力になると思うから…。