ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

ちょいSF的メディア論。

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家のノートPCが今夜戻ってくる。明日からいつものペースに戻せると思います。
今日はあのマクルーハンに敬意を表して(?)、
ちょっとメディア論を展開してみます。

次世代DVDプレーヤーが、早くも3月に6万円を切る価格で発売となるらしい。
例によって例のごとく規格は統一されず、2つの規格が並存する状況。
いずれにせよ、ようやく年末にHDD内蔵DVDレコーダーを買ったばかりだというのに、
早くも私のマシンでは再生できないフォーマットが登場するわけだ。

いったい、私たちは、何度、メディア・チェンジに立ち会えばいいのだろう?

80年代後半、
音楽のパッケージ・メディアが、アナログ・レコードからCDに移行した。

90年代後半、
音楽の記録メディアが、カセット・テープからMDに移行した。
映像の記録メディアは、VHSからLDでなくDVDを移行先として選択した。

そして00年代半ば、
音楽は、パッケージでなく配信というかたちで流通しようとしている。
私たちは、それをメディアでなくハード・ディスクに直接記録する
という方向に向かっているようだ。

メディアが変わると、過去の遺産はどうなる?

私の音楽再生装置は、MDとカセットが聴ける。
20世紀の貴重な音楽やラジオ番組を、劣化しないフォーマットで記録したいから。

私の映像再生装置は、DVDとVHSが見られる。
20世紀の貴重な映像やテレビ番組を、劣化しないフォーマットで記録したいから。

しかし、その作業、音楽も映像も、全く行っていない。
最大の理由は、時間がないからだが、
ダビングという行為に創造性を見出せないことも大きい。

あと20年。リタイアしたら、そういった行為をコツコツと行いたい。
でも、それまでに、カセットも、VHSも、生き残っていないだろうな。

それよりも、過去の音源や映像や番組が、
いつでも気軽に呼び出せる時代になる。
と思うほうがポジティブかも知れない。

そこには、廃盤はない。
細野さん『オムニ・サイトシーイング』も、ミカ・バンド『天晴』も、
聴きたいときにいつでも聴ける。

シュガー・ベイブ出演の75年TVK「ヤング・インパルス」も、
達郎×美奈子のソウル・カヴァーが聴ける80年FM東京公開録音も、
これまでに放送されたコンテンツはすべてアーカイブになっている
って、ちょっとSFすぎるか?