ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

五つのホテル。

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こいつぁー春から…。2006年は、どうやら「ホテル」づいているらしい。

三谷幸喜監督の最新映画『THE有頂天ホテル』が1/14公開になる。
これは、たぶん劇場に観に行くと思う。

ミュージカル『グランド・ホテル』。これはチケットをいただいたので、
必ず劇場に観に行く。

『グランド・ホテル』といえば、往年の名作映画が1/2かな?テレビ放映された。
スター総出演で「グランド・ホテル」方式とも呼ばれる表現の方法論を確立したと
云われている。昔一度ビデオで観た気もするが、今家のHDDに録画してあるので、
近日中にちゃんと観よう。

Weblogの性格上、「ホテル」といえば『時のないホテル』に触れなければならない。

松任谷由実さん1980年6月発売の作品。
細かな作品解説は、このアルバムが発売された6月ごろに行いたいが、
(梅雨空や曇り空が似合うアルバムだと思う)
語るべく内容が、ヒジョーにこの「ティン・パン・アレーのSIDEWAYS」のタイトルに込めた
“小道の脇道”的価値観に合致していると思うので、
ここではそのサイド・ストーリーを少しだけ…。

このころ(78~80年ごろ)、ユーミンは苦しんでいた(と云われる)。
結婚後のセールス低下に、年2枚アルバム発売と大掛かりなコンサートという策を講じたが、
結果に結び付かず、80年代突入というプレッシャーも押し寄せた。

そこで、プロコム・ハルムが大好きな元ブリティッシュ少女という原点にある種回帰して、
ロンドンの実在するホテル「ブラウンズ・ホテル」をモチーフに、アルバムを制作した
(と云われる)。

このアルバム発売時の雑誌『ミュージック・マガジン』のレコード評が面白かった。
どなたのコメントかは忘れてしまったが、
「残念ながら『ホテル・カリフォルニア』は超えられなかったね。ユーミン
と記されていた。

比較対象がイーグルスじゃたまらないよね。ユーミン
意識したのはプロコム・ハルム『グランド・ホテル』でしょうに。

プロコム・ハルム『グランド・ホテル』は1973年、
映画『グランド・ホテル』は1932年。
ユーミン『時のないホテル』は1980年。
よ~し、ミュージカル『グランド・ホテル』と映画『THE有頂天ホテル』を観て、
この五つのホテルの関係を考えて正月ボケを解消することにしよう。