ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

黄金週間生感動三昧。

tinpan19732011-05-02

地震後いくつかのライヴが中止や延期になったが、
こちらの面でも復旧や復興が始まったようだ。
私自身この一週間で3つのライヴに足を運んだ。


1つは4/27(水)目黒ブルース・アレイでの
吉田美奈子・岡沢章・土方隆行のStrings cubeライヴ。
連休前で仕事がバタついていて、
かなりの気がかりを抱えていた影響が大きく、
あまり楽しめなかった。


4/29(昭和の日)は、神奈川芸術劇場三谷幸喜演出「国民の映画」観劇。
オケピ!」以来かな。三谷さんのお芝居は。
なかなかチケットはとれない。平日の開演は早いで、
あまり観る機会は無いのだが、大いに楽しめた。
ゲッペルズをこういうふうに扱うのか…。
歴史の教科書で知った人物の新たな一面を、
ヒールっぽく思われる人物の人間臭さが、
三谷さんらしくちょっと可笑しくちょっと物悲しく描かれていて、
とても良い余韻が残った。


5/1(日)は、HoSoNoVaコンサートで日比谷公会堂へ。
ホソノさんはアンティークな小じんまりしたホールが好きなのかな?
2005年12月だったかのTokyo Shynessコンサートは九段会館だった
(私はチケットとれなかったが)。
九段会館は3.11の地震でかなりの被害を受けた。
公演前、地震来るなよ!と思いながら建物に入った。


コンサートはサスガ!だった。
高田蓮、コシミハルとの三人編成で始まり、
「Lonesome Road Movie」から伊賀B、伊藤Dそして鈴木茂Gが加わり…。
アッコちゃん(矢野顕子)とのデュオ、
さらには林立夫D、佐藤博Kを加えてのティン・パン・アレー編成有り…。


アッコちゃんとのデュオ、生で聴くのは初めてだった。
終わりの季節」を歌ってくれた。そんな気がした。
この曲が収録されたアルバム『HOSONO HOUSE』が発売された
1973年から74年にかけて、オイル・ショックそして『日本沈没』ブーム。
今と状況が似ている。トイレット・ペーパーを求めて行列ができると、
僕たちは「終わりの季節」を聴きたくなる。


アッコちゃんソロは「無風状態」「風をあつめて」だった。
アッコちゃんの「風をあつめて」が聴きたくて、一時期ピアノソロ・ライヴに
良く足を運んだが聴けたことが無くて…、この夜はもう…、ジ〜ン!!!
アンコールで、細野さんとのデュオでもう一曲、
できれば「恋は桃色」あたりが聴ければサイコー!だったのになぁ。


ティン・パン編成での「PONPON蒸気」は、
2000年NHKホールでのTin Panコンサートを想い出した。
「香港ブルース」「蝶々さん」を聴くと、
1975年横浜中華街でのコンサートが脳裏をよぎる。
ちょうど2日前、三谷さんの芝居を観た後、中華街で食事して、
このコンサートが開催された「同發別館」がまだ健在なのを確認して、
ちょっと嬉しくなったのだった。そう言えば。


2時間弱でコンサートが終わってしまい、
それはちょっと残念だったけれど、
皆々様の体力を考えれば野暮は言うまい。
これからも、こんな記念碑的ライヴを、たまにでいいから聴ければ、
それで幸せであると思った次第。