ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

天高くジョニ輝く秋。

tinpan19732007-10-23

細野晴臣さんが表紙だった
サウンド&レコーディング・マガジン』を
買って、発売を知り、
もっと詳しく知りたくなって、珍しく
ミュージック・マガジン』まで買って、
大型店に行く機会があったら試聴して
(Webで試聴できるのに…)
よかったら買おうと思っていた。


いや、それより、周りの人間に声をかければ、
必ず誰かが持っているからリッピングさせてもらおうと思っていた、
ジョニ・ミッチェル5年ぶりの新譜『Shine』。


金曜日STB139でのLiveで吉田美奈子さんが、
「ホントにいいアルバムだから」
「そっと肩を押してくれるようなアルバムだから」
と絶賛していらしたので、有無を云わず家から最も近い山野楽器で購入した。


1曲目のジョニのピアノが始まった瞬間から、心が震えた。
世界が変わった気がした。これが、オンガクだと思った。
メロディがどうとか、サウンドがどうとか、
アレンジがどうとか、詞がどうとか、あたらしいとか…
じゃないんだと思った。アーティテュード(Attitude)というか、
パッション(Passion)の問題。
そこに、確かに存在する音楽家の「志」。
表現したい何かが在って、そこに下手な脚色や作為は加えず、
それをオンガクとして提示する。ただ、それだけでいい。


購入してから周囲の人間の手に次から次へと渡っているので、
歌詞はまだ追っていない。それでも、この3日間往復の電車の中で
聴き続けている。聴いているだけで幸せな気分になってくる。
1995年、吉田美奈子さんがやはり5年ぶりに発売したアルバム
『Extreme Beauty』を聴いた直後もこんな日々だった。
この状態はしばらく続くと思う。そういった意味では、
今年私が購入したアルバムの中で、まちがいなくNo.1。


秋が深まり乾燥した晴天が続き出した候という
気象条件も大きいのかも知れない。
同じジョニ・ミッチェルの『Court & Spark』も、空気が乾燥した
5月や10月の晴れた日の昼間に聴くことが多い気がする。


ジョニを聴いていて幸せな気分になるのと、
晴れ渡った空を眺めて幸せな気分になるのは、
そう云えばかなり似た気分だ。


秋の晴れた日中に聴いて幸せな気分になれるアルバム、
あ、あの作品もそうだったな。よ〜し、次はその話をしよう。