ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

「不思議なピーチパイ」とともに80年代の春が始まった。

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春は名のみの何とやらで今日はこれから雪が降るらしいが、
立春が過ぎ、先日「マイピュアレディ」について記したので、
しばらく化粧品会社の春キャンペーンを取り上げてみようと思う。

土曜日の牧村憲一氏に敬意を表して、今日は
氏が制作に関わられた竹内まりやさん「不思議なピーチパイ」について。

1980年春の資生堂のキャンペーン・ソング。
まりやさんにとって初のベストテン・ヒット、
チャートでTOP3くらいまで行ったと思う。
ザ・ベストテン」に出演されて、「志村けんさんが好き」等のコメントをされたのを
昨日のことのように思い出す(実際は26年前ですね。ガ~ン)。

楽曲は、デビュー曲「戻っておいで私の時間」、二曲目「ドリーム・オブ・ユー」につづく
(三曲目「September」は松本隆・作詩/林哲司・作曲だったと思う)
安井かずみ・作詩/加藤和彦・作曲のコンビ。
当時16歳だった私にも、覚えやすく、口ずさみやすく、親しみやすい、
ポピュラリティを獲得するのも然りの仕上がり、
職業作家としてのお二方の力が存分に発揮された良質のPOPSだと思う。

同時期のカネボウ渡辺真知子さん「唇よ熱く君を語れ」だったが、
こちらを上回る売上を示した(はず)。

これは、もちろん、楽曲の良さと、
上り坂だった竹内まりやさんと
どちらかというと下り坂だった渡辺真知子さん
というアーティスト・パワーの差がもたらした結果だと思う。

それから、楽曲ももちろんだけれど、
CM自体のクオリティも関係したのではないだろうか?
(出稿量は資生堂カネボウ、ほぼイーブンだと思う)

モデルのマリアンが良かった。
(「マイピュアレディ」の小林麻美さんも良かった!)。
(土曜日に牧村氏にお見せいただいた三ツ矢サイダー
 風吹ジュンさんも良かった!!)
美しさとともに、映像に品があった。

こうして私は80年代、音楽はもちろん広告の世界にも魅せられていったのだった。