ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

立春前の儀式。

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今日は朝目覚めたときから暖かかった。シャワーを浴び身支度を整える間、
その時々の気候や気分に合った音楽を聴くのだが、今日は迷わず「ベジタブル」を流した。
1985年資生堂春のキャンペーン・テーマに使用された大貫妙子さんの楽曲。
立春前、冬の最中に春を感じる、今日のような日に聴くことが儀式というか恒例になっている。

この楽曲が収録された85年のアルバム『COPINE』(読みづらいので『コパン』と表記します)。
このアルバムを最後に、76年のソロ・デビューからのアレンジャー坂本龍一氏との関係が
ひと区切り。最後に相応しい仕上がりになっていると思います。

とくに、この「ベジタブル」(アルバムでは2曲目)のイントロのストリングスの響きと、
1曲目「タンタンの冒険」のイントロのシンセの音色。
この2曲のイントロを聴くだけでも、私の心には“春”が広がります。

イタリア語の春=プリマベーラ(Primavera)というカンジです。
スプリング(英:Spring)でなく、プランタン(仏:Printamp)でなく、
プリマベーラなのは、イタリア語が何曲かの歌詞に使われたり、
「Siena」というイタリアの古都を謡った名曲が収録されていたりするからだと思う。
あと、「ベジタブル」という曲にも、非常にイタリアを感じる。
この曲調はカンツォーネなんでしょうか? 
サンレモ音楽祭とか、あの世界を感じるのですが(とくに原体験があるわけではないけれど…)。

あ、「タンタン」で想い出したけれど、「ピーター・ラヴィットと私」(82年『クリシェ』)
「Dr.ドリトル」(92年『DRAWING』)と、大貫さんは主要キャラクターのほとんどを
楽曲化しているんだなぁ。世間的には「ピーター・ラヴィットと私」以外は、
あまり知られていないと思いますが…。

などと、徒然なる想いを綴っている。月曜日の朝。
そろそろ仕事に戻ります。
気候がいいので、今日の昼は、ちょっと遠くの店までランチを食べに行くことにしよう。