ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

26文字×8行の思春期。

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雪が、降っている。こんなとき、聴く曲は決まっている。
「しんしんしん」はっぴいえんど一枚目の細野さんの曲。

  古惚け黄触んだ心は 汚れた雪のうえに
  落ちて 道の端の塵と混じる

ベースがいい。リズムはトム・ラッシュの影響だそうだ。
松本さんの詩は、商業音楽の詩というより現代詩の趣き。

  何もかも嫌になり 自分さえ汚れた雪
  のなかに消えて 泥濘になればいい

東京の街に降る雪は、いつだって僕を思春期の少年にする。
考えてみれば節目節目に、いつも雪が降っていた気がする。

  都市に積る雪なんか 汚れて当り前
  という そんな馬鹿な 誰が汚した

変化は一気に訪れるもので、どうやら今がそのときらしい。
雪が、降っている。考え事や決心をするには絶好の天気だ。