ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

四半世紀前に、この数ヶ月に、ありがとう。

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はっぴいえんどティン・パン・アレーも知らなかった。
YMOはデビューしていたけれど、まだ存在に気づいていなかった。
高校1年生、16歳になるかならないかのある初夏の日だったと思う。

清涼飲料「キリン・レモン」CMで、女性シンガーが歌うテーマ・ソングが耳に残った。
後日、たまたま見ていたテレビ番組で(「東京音楽祭」だったと思う)、
その曲をフルで聴くことができた。

数日後、レコード店で、この歌手のこの曲が入ったアルバムを目にした。
気に入ったアルバムがあれば買ってもいいなという気持ちで店を訪れていたので、
キャンパス・ファッションに身を包んだ女性がジャケットの
『University Street』というタイトルのこのアルバムを購入した。

1979年6月、これが、竹内まりやさんとの出会いだった。

上記CM曲「ドリーム・オブ・ユー」や「涙のワンサイデッド・ラヴ」、
16歳の僕にはこの辺りのわかりやすいポップさがうれしかった。

80年代になり、山下達郎さん、吉田美奈子さん、大貫妙子さんたちの
存在を知るようになると、各曲ごとの作者やミュージシャンの
クレジットを追う楽しさも出てきた。
「ブルー・ホライズン」や「ホールド・オン」がいいなと思うようになった。

直接的な影響という点では、このアルバムに描かれた世界にインスパイアされて、
竹内まりやさんと同じ大学に数年後自分も通うことになった。
83年に入学して87年に卒業した。新高輪プリンスホテルで行われた
学校主催のフェアウェル・パーティのエンディングは、
このアルバムの1曲目「オン・ザ・ユニヴァーシティ・ストリート」と
最後の曲「グッドバイ・ユニヴァーシティ」だった。 ジ~ンと来た。ナミダが出た。

このアルバムは、自分にとってちょっと特別といいますか、
はっぴい~ティン・パン的価値云々よりも、もっとイノセントな存在。
歌詞カードを見なくても全部歌えるし、 間奏までソラリゼーションできる、
甘酸っぱくて、切なくて、恥ずかしい…、そういった種類の作品です。
(それを悟られたくなくて、できるだけ淡々と綴っています)

昨年Nov46さんのWeblogで、このアルバムの存在を想い出させていただきました。
四半世紀前から、私の人生はNov46さんに影響されていたのでした。

Nov46さん、この数ヶ月、本当にありがとうございました。
ちょっと、ゆっくり、なさってください。
Refresh、Reset、Restart、Returns、Revival…。
Reの後にきっとまた、私の毎日を刺激する新しいエポックを届けてくれることでしょうから。
この『University Street』や大貫さんの『Romantique』のように…。