ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

七つの海と女神たちの詩。「SPARKLE」&「GRACES」

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東京は12月としては10年ぶりに最低気温が氷点下になったらしい。
名古屋では58年ぶりの大雪と、この冬の寒さは半端じゃない。

●大陸の寒気が例年より勢力がある。
●偏西風が蛇行していて、大陸から日本列島に寒気が流れ込みやすい。
日本海の水温が例年より高いため、流れ込んだ寒気と相俟って多くの雪を降らす。
さっき見たニュースによると、厳しい寒さと大雪は、上記のような理由らしい。

この理由を説明するのに、北極を中心とした地球の俯瞰図が使われた。
ちらりと見ただけなのだが、北極中心の図でも七つの海が見えるんですね。

地球より遥か上空の視点から描かれたPOPミュージックがある。
風は、七つの海を渡って来る。
風の音は、女神たちの歌声。

1982年発売の山下達郎さん『FOR YOU』の一曲目「SPARKLE」。
1996年発売の吉田美奈子さん『KEY』の二曲目「GRACES」。
どちらにも「七つの海」「女神」という言葉が使われる、吉田美奈子さんの詩作。
具体的で説明的な詩でない分、意味がわからないと云う人も多いらしい。

吉田さんの言葉は、詞ではなくて詩。
言葉をコラージュしたり、音で韻を踏んだり、当て字を使いまくったりする
シュール・レアリスティックなPOPアートなんだ。

そのリズム&サウンドに心を解き放ち、そのコーラス&ヴォイスに身を委ねればいい。
湧き起こるイマジネーションが、胸の内にドリーミィな世界を描く。
(夢想がときどき妄想になったとしても…)

この「SPARKLE」は、美奈子&達郎のコーラス・ワークの代表作と、
(イントロの達郎氏のギター・カッティングも有名だが…)
美奈子さんが95年ごろラジオで語っていらしたほどの名曲である。

この「GRACES」は、美奈子さんのワシントンGo Goビートの曲の中でも
(「GIFTED」「午後の恋人」「BEAUTY」等名曲揃いだが…)
私にとって最もフェイヴァリットな楽曲である。

※しかし、この季節に書き込む内容じゃないですね。5月か10月がよかったな。
 皆さん、お風邪など召しませぬよう。