ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

終わり の 始まり

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いよいよ12月。 最大の理由“暇”によりブログを始めそこそこ更新を続けてきたけれど、
師走の忙しさが、“書く”という行為を侵食してきそうな気がします。とりあえず書きつづけます。

12月になると、聴こえてくる曲があります。
ある人にとってはベートーヴェン「第九」だったり、山下達郎氏「クリスマス・イヴ」だったり
するのかも知れませんが、私にとっては、この曲が、このメロディーが…。

渋谷の道玄坂を歩いていると、その曲は、季節に関係なく頭の中を駆け巡ることがあります。
この坂を通って、一年半ほど毎日仕事に通っていた日々もありました。
勤務先がその辺りにあったのです。面接でその会社を初めて訪れたとき、
3月の曇った寒い日でしたが、坂を上っていると、そのメロディーが思わず口をついて出てきました。

なぜか、それは良い暗示で、きっと僕はその会社で働くことになるだろうなと思ったし
(実際その通りになりました)、面接が終わった後、道玄坂小路を入って、
ある喫茶店を訪れました。その店の存在が、そのメロディーを呼び起こしたのはわかっていました。

店の名は、「BYG」。はっぴいえんどが所属していた“風都市”が、出演者のブッキングを担当していた
ロック喫茶です。最近行っていませんが、今もまだあると思います。

その曲は、“はっぴいえんど”というグループが生まれて、いちばん最初に出来た曲。
松本隆氏が、当時初台に住んでいらした大滝詠一氏宅に遊びに行って
(その日は雨が降っていたはず)、その曲を聴き帰るときに詩を置いてきた。後日大滝氏が歌ったその詩と曲に、
鈴木茂氏があのイントロのフレーズをはじめ印象的なギターを被せて、“はっぴいえんど”が始まった
と云われています。

曲の名は、「十二月の雨の日」。伝説は、ここから始まったんですよね?