ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

30年後の自己再評価!?「MINAKO」

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基本的に1日1テーマというかたちで進めていきます。
当面はティン・パン系のアーティストのアルバムや楽曲に
まつわるあれこれを記していくつもりです。

まずは、ティン・パン系の歌姫の中でも最も好きな吉田美奈子さんの
1975年のアルバム「MINAKO」。

記念すべき一発目をこのアルバムから
ということで「なぜ?」と思われる方も多いと思います。
『どうせなら「扉の冬」か「FLAPPER」で始めればいいのに』
村井邦彦氏のオーバー・プロデュースだ!』
『本人作詩・作曲の楽曲が少ない!』
サウンド面でも佐藤博さん色が出すぎている』
『当時、「デビュー・アルバム」と帯にウソの表記がされていた
(レコード会社を変えての再デビューなのに)』
等、ファンや評論家の間での評価は今ひとつ。
きっとご本人もそれほど愛着を感じていらっしゃないのではと思われます。

が、しかし、発売から30年たった今年2005年。
どうやら、このアルバムに対する風向きが変化したように感じます。

というのも、
3月の横浜Motion Blueでの河合大介氏とのデュオ・ライブで、
「横浜ならではの曲を…」ということで、
このアルバム収録「チャイニーズ・スープ」(ユーミンの曲のカバー)
を歌ってくれたし、
7月のGONTITIとのライブでは、GONTITIからのリクエストということで、
「レインボー・シー・ライン」を歌ってくれました。

さらに、私は行けなかったのですが、
9月の目黒ブルースアレイでの河合大介氏とのデュオ・ライブでは、
「チャイニーズ・スープ」さらには「ろっかばいまいべいびい」まで。

ご存知「ろっかばいまいべいびい」は、
細野晴臣のデビュー・ソロ・アルバム「HOSONO HOUSE」収録。
狭山の細野宅で、キャラメル・ママをバックにホーム・レコーディングされた
このアルバムのオープニングを飾る名曲。

話は変わりますが、今年の9月3日4日狭山の旧米軍住宅内の公園で、
70~73年ごろこの辺りに居住していた音楽家
細野晴臣さんや小坂忠さんたちによる野外ライブが行われました。
(「ろっかばいまいべいびい」は当然演奏されました)

同時期、吉田美奈子さんも狭山に住んでらしたということなので、
このライブにぜひ出演していただきたく、
一ファンの立場で公式ホームページ宛にお願いメールを打ちました。

私以外にもゼッタイ同意見のファンはいたはずですし、
当然出演依頼もあったと思われます。
なんらかの理由により、美奈子さんの出演は叶わなかった。
(来年以降に期待します!)

その辺りの事情を踏まえた、この9月下旬の目黒での、
この「ろっかばいまいべいびい」ではないかと推測されます。

発売から30年が経過した年のライブで、
なぜか突然このアルバムから3曲も演奏されているという事実!
美奈子さんのライブにかれこれ20年近く通っていますが、
昨年までこのアルバム収録曲をライブで聴くことは皆無だった。

きっとご本人の中でも何か気持ちの変化があったのだろう
と思わずにはいられません。

これを機に、ご本人ピアノ弾き語りによる「扉の冬」もぜひ拝聴したい。
ファースト・アルバムから「週末」は何度か聴いたことがありますが、
ぜひ、こんどは「扉の冬」を。
よろしくお願いいたします。