ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

空気までレジェンド。

tinpan19732010-04-21

金曜日、日本武道館
キャロル・キングジェームズ・テイラー
“TROUBADOUR REUNION TOUR 2010”へ。


二人の共演はもちろん、
ラス・カンケルD、リーランド・スカラーB、ダニー・コーチマGといった
伝説のザ・セクションの面々がバックを固めるとのことで、
何カ月も前から楽しみにしていた。


キャロル・キングのLiveは3年連続だったりする。
一昨年は武道館で3アーティストのジョイントLive。
昨年はオーチャード・ホールでアコースティックなツアーの一環として。
今年はバンド編成、しかもザ・セクションということで、
この日だけはどんなことがあっても18時過ぎに社を出ると
周囲にも宣言していた。


オープニングからアンコールまで、
一曲一曲をいや一つ一つの音を噛み締めるように聴いた。
たぶん、もう一度は有り得ない。この一瞬一瞬がレジェンドなんだ。


ジェームズ・テイラーの歌声を生で聴くのは初めてだった。
味があった。年齢が増すことによる深みを感じた。
ホソノさんは客席にいらしているのかな?と思った。


同じ日、別の席で聴いていた知人によると、
林立夫さん、小坂忠さん、大貫妙子さん、鈴木正人さんを目撃したらしい。
林氏のブログによると小倉博和さんもいっしょだったらしい。
昨年のSTB139の大貫さんLiveのメンバー+忠さんか。客席もレジェンドだ。


聴衆ひとりひとりの、このLiveへの想いが、
天井の高い武道館の空間に充満していて、
いつものLive以上にそれが濃厚な気がした。
透明なんだけれど深い深い霧がかかっているような、
その霧は正しいノスタルジーで、愛情に満ちていて、
ポジティブで前向きで人間らしくて、
毎日を生きていくエネルギーになるような…。


アメリカ、イギリスはもちろん、
アイスランドでも、タイでも…、世界のどんな街角でも
口ずさめば何人かがともに歌ってくれるような
お馴染みの曲たちに、いつも以上にジ〜ンとし、
いつも以上にナミダした夜だった。