ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

また、ひとつ、Dream Comes True。

tinpan19732010-01-20

土曜日、川崎でマイケル・ジャクション『This is it』を
観ていた。周りで何人もが絶賛していたので、
それなら観てみようかと、DVD発売目前ながら、
いい音のする劇場のどセンターの席で鑑賞した。
ヒジョーに感動したのだが、この作品に関しては後日
記すことにしよう。今日は別の話。


映画を終えてロビーに出ると、友人からケータイに
「BS2観てる?」とメールが入っていた。
「イヤ、観てない。マイケル・ジャクション観てた」。
メールのやりとりをメンドウに思い、いきなり電話してそう答えた。
なんでも『MASTER TAPE〜荒井由実ひこうき雲」の秘密を探る〜』という番組で、
ひこうき雲』のマスター・テープを、
ユーミン松任谷正隆さんと細野晴臣さんらが揃って聴きながら、
当時について語る番組を放送しているのだそうだ。


全くノー・チェックだった!
新聞のテレビ欄は朝ひと通りチェックして、
「これは!」と思う番組は録画するようにしているのだが、
地上波でなくBSは、平日でなく週末は、
どうもチェックが甘くなる。録り逃した番組は、BSと週末に多い。


幸い友人が最初から録画してくれていて、今日DVDが届いた。
今見終わったところ。


イヤ、感動した。やっぱり。
いきなりアルファ・レコードがあった芝浦の今の映像が映って、
そこにあの頃の映像がオーヴァー・ラップして…。


スタジオでユーミンがマスターを聴き出したところに、
細野晴臣さんと松任谷正隆さんが揃って登場してきたところで、
まずジ〜ン!
このお二方のメディアを通じてのツー・ショットは、
テレビはもちろんラジオでも雑誌でも、僕の記憶に無い。
キャラメル・ママティン・パン・アレーという伝説において
コラボレーションをしていたが、自分自身オン・タイムで共演や競演を
目撃したことが無いのだ。
実はすべてフィクションだったり…、
あまりに音楽性が異なってしまったため、
メディアへのツー・ショット露出はお互いNOだったりするのではと
思ってしまったりしていた。


そんなことは杞憂なようで安心した。
細野さんのガット・ギターとユーミンのヴォーカルだけで聴かせてくれた
「きっと言える」で、つづいてジ〜ン!


林立夫さんのご登場で、さらにジ〜ン!
駒沢裕城氏が38年ぶりに「そのまま」の間奏を弾き直したところで、
またジ〜ン!


いい番組だった。
テレビでなくラジオで放送したら、
もっとイマジナブルだったような気もした。
多くの人が思ったように、この場に鈴木茂さんがいらしたら、
もっと良かったのにと思った。


純正キャラメル・ママ荒井由実の共演。
大貫妙子坂本龍一の共演は昨年末に実現したし、
サディスティック・ミカ・バンドの再々結成は一昨年。
YMOも一昨年か。その前か。ここ数年の流れだと、
山下達郎吉田美奈子の共演とか、
ずっと思い描いていた夢がすべて現実になるような気が大いにしている。
その時に必ず、その場にいられる自分でいたいものだ。


それにしても、ホント、
こんな番組を待っていたのだ。
こんな番組が観たくて、こんなBLOGをこれまで続けて来たのかも知れない。
演出の片岡K氏、制作の波多野健氏…。
誰だっけ? 記憶が曖昧だ。ちょっと調べてみることにしよう。


あとは、え〜と…。あれだな。言っておきたいことは…。
同じくNHKさんの「坂の上の雲」に感動し、
龍馬伝」に失望している昨年末からの日々だけれど…。
ポップ・ミュージックにおける明治維新だったり文明開化だったりするのは、
やっぱりこの1973年前後だったりするんじゃないでしょうかね。
はつぴぃえんど(はっぴいえんど)が解散してキャラメル・ママが生まれ、
ティン・パン・アレーへと至るこの頃。


青年が大志を抱き、志があふれていた。
新しいものは、やはり志があるところから生まれるのだ。
忙しいとか、時間がないとか、不平とか、不満じゃなくて、
“志”を持とう。自分の中にあるものをもう一度見つめ直してみようと、
自分の日常に置き換えて考えてみようと思いました。