ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

音楽を聴くように、講演を聞く。

tinpan19732009-11-23

井上陽水ライヴで東京国際フォーラムを訪れてから
10日ほど経った土曜日、再び同会場を訪れた。


今日は音楽でなく、あるセミナーに出席するために。
基調講演で某外資系大企業の会長のお話を拝聴したのだが…、
これがハンパじゃなくスバラシかった。


松下幸之助さんから柳井正さんまで、
企業経営者の本は何冊も出ていて、
その時その時でベストセラーになっていても、
私は全く興味が無かった。


P.ドラッガーアルビン・トフラーの本は何冊か読んだことがあるが、
何せ、“日経新聞を読まないで生きて行こう”と決めた身の上。
経済情報からは一定の距離を置いて、経済社会で生きて行こう。
日経新聞やワールド・ビジネス・サテライトの世話にはならずに、
朝日新聞NHKニュースからの経済情報だけで、
つつましやかに自分らしく暮らして行ければいいと決めた身の上。


そんなふうに、経済や経営に積極的に関わっているとは
間違っても言えない私なのだが、今日のその方のお話には本当に感動した。
人の話、講演を聞いただけなのに、
良い音楽を生で聴いたときのように目頭が熱くなってジーンとして…。


具体名は出しません。宗教でもありません。
「リーダーシップ」に関する講演でした。
タイガー・ウッズ石川遼選手を例に、
“目標を持って取り組んでいる気持ちや熱意”が人を動かす
という話をされたり、
人に自分を伝えたいときに大切なのは、テクニックではない。
“あなた自身が情熱的に生きることです”
という話だったり…。


夢や希望を、具体的な目標にして生きていこうと思った。
ただ漫然と生きるのでなく、忙しいを理由にするのでもなく。
今朝、始めてみたのだが、なかなかこれが難しい。
まあ、マラソンと同様、焦らず目標設定そのものもじっくりと…。


ちょっと話が、このBlogの主旨からは離れているので
軌道修正するが…。
いい音楽とか、いい小説とか、いい映画とか…
そういったものは、やはり人間を励ましてくれたり、
勇気や元気を与えてくれるものなのだと思う。


それを決してストレートに言うんじゃなくて、
言葉の行間に漂わせたり、音の隙間で感じさせたり、
脇役の演技に匂わせたり…。
そんな控え目な主張に、自分の感受性が反応したときに、
何とも言えない共感や感動を覚えるのだと思う。私の場合。


土曜日の講演が、私の心に響いたのは、
講演者のメッセージが淡々としつつもホットで、
シンプルなのに深かったからのような気がする。