ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

無理やり言葉を紡ぎます。

tinpan19732009-10-18

金曜日21時、六本木STB139の
吉田美奈子×渡辺香津美ライヴに
開演1時間半遅れで到着。何とか2部の最初から聴くことができて、
今年1月の六本木ビルボードのライヴは22時開演だったのに
行くことができなかった。それに比べればマシ。
ダブル・コールまであったライヴについて、この週末
ここに記そうと思っていたが…。


土曜日に“加藤和彦さん自殺”というニュースを知った。
今日の新聞の社会面にも記されている。
ショックというより信じられない。


私にとって加藤和彦さんと言えば、とにかく“カッコイイ”人。
新聞の見出しが
帰って来たヨッパライ」「あの素晴らしい愛をもう一度」の加藤和彦さん
なら、私にとっては
サディスティック・ミカ・バンドとヨーロッパ三部作の加藤和彦さん
だろうか。
ソング・ライティングより、プロデュース、コンセプト・メイクとしての
加藤さんに魅力を感じていた。


あとは、やはり、ライフ・スタイル。
アルマーニというブランドを知ったのは、
80年代はじめ雑誌『BRUTUS』で加藤さんが黒いタートルを着ていらした
ときだったし、1984年有楽町阪急のオープニング・キャンペーンに
元夫人の故・安井かずみさんと起用されたときは、
「オッ、阪急、やるじゃん!“上質=オーセンティック”をわかっている」と
思ったりした。90年代初めには『優雅の条件』という書籍を出されていて、
この書籍は今回の引越しのときも捨てられず(たくさん本を捨てたのだが…)
今も手元にある。


このBlogに取り上げさせていただいている方々との別れ、
これから多くなるのだろう。
“いつまでその音楽を聴き続けることができるか”
ということに対しては、ここ数年意識して来たけれど、
憧れの音楽家たちの“死”がこんなに近いとは考えたこともなかった。
考えたくもない。


加藤さん、メディアに報道されていることが本当だとしたら、
「自殺」というのはショックです。
“老い”“死”に対してもスタイリッシュに対峙して、
できればそんな本を書いたりしてほしかった。


ひとまず、さようなら。
いろいろな“カッコイイ”を教えていただき、ありがとうございました。


本当はもっと気持ちが落ち着いてから、
死の理由や意味についてもっと知ってから書きたかったけれど…、
今の私を巡る状況だとあっという間に次の週末になってしまうと思い、
とりあえず今のこの未整理の状態のままここに記しておきます。