ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

花火と胃カメラ。

tinpan19732009-08-07

土曜日、荒川花火大会に行った。


この花火を見るのは数えてみたら12年ぶりだった。
運営や進行が随分システマティックになったなと思ったのと、
あとは花火の数が凄かった。オープニングからエンディングまで、
これでもか!と上がり続けた印象。堪能した。


一緒に行った知人が、Leicaのデジカメを持っていた。
Leicaらしい形状でカッコイイのと、
あと写りがさすが!Leicaだった。
何でも「花火モード」というのがあるらしく、
デジカメはどこまで進歩するのだろう?と思った。


週が明けて月曜日、健康診断の二次検査で胃カメラを飲んだ。


胃カメラを飲んだのは、何年ぶりだろうか?
5年から7年までのいずれかだろう。
70年代や80年代のことなら、プライベートもカルチャーも
すぐに年号が出てくるのだが、90年代後半あたりから曖昧になり
00年代になると全く年号が出てこない。


とにかく5〜7年ぶり、生涯二度目の胃カメラ
相変わらず体内に入れるときツラかったが、
驚いたのは後で見た胃の中の映像のキレイだったこと。


二次検査の通告後二週間ぐらい時間があったので、
それなりの節制をしたため私の胃の中も炎症が収まりキレイだったが、
胃カメラの映像そのもののキレイさが凄いと思った。
解像度や画質がここまで進化したのかとちょっと感動した。


私は、写真について、「撮るのも撮られるのもキライ」と
常々口にしている。
旅をしたときなど、写真を撮るのが目的のごとく
四六時中シャッターを押している人がいると可哀そうと感じる。


「心のネガにそっとメモする」。
自分の心に深く強く刻むほうがいいと思い込んでいる。
写実派というより印象派
事実をありのままの記録するというより、
自分の感受性というフィルターを通して記録するというタイプだろうか。


あとは映像より言葉…
が、やっぱり好きだったりする。
机の上に置いてあるリンゴを、美大生がデッサンするように、
言葉でデッサンしなさいと昔言われたこともあったっけ。


というわけで、松任谷由実「悲しいほどお天気」。
1979年の同名アルバムのB面一曲目。
刻一刻と移ろう光や影、風景や時間を印象派のごとく描写した楽曲が
並んでいるアルバムだが、中でもこのタイトル・チューン。


上水沿いの小径。蔦や柳が茂り、夏の盛りの日も涼しくて、
そこでスケッチする美大生をそれぞれ一人にさせた。
まるでその先の人生を暗示するように…。


ウ〜ン、思わず唸ってしまうスバラシさ。
曲も転調が相次ぐユーミン手法、
70年代後半を感じさせるイントロのシンセサイザー
間奏のエレビ(フェンダー・ローズ?)も味わい深く、
夏の盛り、八月のヒトケタに聴くのが、ここ数年来の慣わしになっている。