ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

馬車馬の日々の先に、一筋の光を感じた馬車道の夜。

tinpan19732009-06-15

日曜日、神保彰ライヴを聴きに、
横浜・馬車道「KAMOME」へ。


「ワンマンオーケストラ ドラムからくり全国行脚2009」と
名づけられたこのライヴ。オケに合わせて一人でドラムを叩くのかな?
などと事前情報をあまり持たずに行ったのだが、
そんな甘いもんじゃなかった。


ある部分を叩くとメロディーが流れる等
電子ドラムに複雑なプログラミングが施され、
ドラム一台でオーケストレーションが可能になってしまうのだった。


マイケル・ジャクションのメドレーで幕が開き、
ジェフ・ベックのメドレーも有り、
フランク・ザッパの超難曲、13連のフレーズのある
「ブラック・ページ」も聴くことができた。
懐かしいカシオペアの曲も有り、
最後はアース・ウィンド&ファイヤーのメドレーだった。


大衆性を踏まえつつマニア受けも狙った
考えられた選曲だと思った。
そしてMCが、しっかりしていた。
伝えるべき情報をきちんとわかりやすく伝えていた。
誠意を感じた。意外だった。


神保氏に対する私のイメージは、
超テク集団・カシオペアの凄腕ドラマー。
もっと天才肌で、サービス精神のあまりない人と
勝手に思い込んでいた。


あとは、90年代半ばに上手に米国進出した人。
野球の野茂英雄氏と時期的にもイメージ的にも重なる。
安直な海外進出でなく、地に足の着いた海外進出というか、
自分のやりたいことがあって、それを実現するために
日本でなく米国を選んだ。そこできちんとした
評価を獲得した人というイメージ。
野球でいえば、その後イチロー選手や松井選手が続いたように
その先駆者としての匂いを感じる。


きちんとしたMC、誠意あるアーティチュード。
こういう積み重ねが先駆者への道なのか。


ライヴは何と、神保氏のすぐ近くで聴くことができた。
生々しいプレイはもちろん、そのオーラまでしかと感じることができたと思う。
こんなに良い席を押さえ、誘っていただいた人にとにかく感謝感謝である。


自分も今の仕事の先に何があるか、
きちんと考え、それを目指し適えて行こうと思った。
その実現をイメージして日々を過ごして行こうと思った。
今日から新しい一週間が始まったが、
先週に比べ間違いなく少し背筋が伸びていると思う。


あとは、これは、神保作品でないから
ないものねだりだと思っていたけれど、
「ASAYAKE」が聴ければカンペキだった。