ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

走る一年。聴く一年。

tinpan19732009-06-06

一年前の五月の最後の日曜日だったと思う。
神宮外苑を走る機会があった。
それまで、ジムのランニング・マシンを20分、
距離にして3kmちょっと走るという行為は、
週一ぐらいのペースで5年ほど続けていた。
けれど、五月晴れの空の下、青山墓地を抜け神宮外苑へ。
外を走るという行為は、ジムのランニング・マシンに比べ
圧倒的に気持ち良かった。


それから一年後の五月最後の日曜日。
ハーフ・マラソンのレースに参加した。
完走!できた。密かに目標にしていた2時間を切ることは
惜しくもできなかったけれど、一年前は20〜30分走り続けるのが精一杯
だった。それに比べればかなりの進歩だ。40歳を過ぎると
目に見えて向上したということになかなか出会えないので、
この完走はうれしい。自分で自分を褒めてあげたい。


レースは、富士山を臨む湖の周囲で行われた。
レース前日と当日、二日間滞在したのだが、曇ったり雨が降ったりで、
最後まで富士山は顔を見せなかった。
ここ数日もまた天気が悪い。梅雨の走りなのかな…。


今日、帰りの電車の中で、こんな時期・こんな天気・こんな気分に
合う曲を選んだ。EPO「こぬか雨」、GAZEPO「I Like Chopin」、
The Thompson Twins「Hold Me Now」…。
ウ〜ン、今年もう何回か聴いたな。
スクロールしながらふと思い立ってPupaで指を止める。
アルバム『Floating Pupa』を頭から聴いた。


イイ!
梅雨空ミュージックとして、この乾いたカンジと浮遊感はサイコーだ!
とくに3曲目「Creaks」と4曲目「Anywhere」あたり。
「Creaks」なんて、私にとって
高橋幸宏の最高傑作!と思えてしまう。
ビートルズっぽいというか、美しくポップなメロディー・ライン。
らしさ全開のヴォーカル。
「Anywhere」の知世ちゃんもイイ!


たしか、去年、アルバム発売直後に恵比寿でpupaのライヴが
あったと思うのだが、都合が悪く行けなくなって…。
それでアルバムそのものにも距離を置いてしまったような気がする。


あと、去年のこの頃は、なぜか、新しいモノを受け付けなくなっていた。
音楽、小説、人間関係…。
服だけは、なぜか新しいモノをよく買っていたような気がする。


今年は、服を買ってない。買う気もあまりない。
但しそれ以外の新しいモノに、再び門戸を開いているような気がする。
Pupa『Floating Pupa』、発売から一年たって愛聴盤になりそうだ。


な〜に。走り始めてから一年でハーフを完走したんだ。
発売から一年経って愛聴するアルバムがあっても決して悪いことじゃない。