ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

その気さくさと確かさが、つないでいく。

tinpan19732009-03-01

週末、平日にHDDに録り貯めたテレビ番組をチェックする。
今週は金曜TBS『はなまるマーケット』に
ムッシュことかまやつひろしさんが出演されていた。


ニュー・アルバムのプロモーションの一環のようだが、
ムッシュの人柄がそこかしこに感じられる
あったかい内容だった。


デパ地下がお好きなそうで、番組でムッシュがリコメンドしていた
銀座・松屋の店、こんどチャレンジしてみようと思う。


私の勤務先が六本木駅のすぐ近くだった時代があった。
2000年とか2001年とかその頃。
14時すぎにようやくランチを食べに行けた日があった。
あるイタリア料理店に入った。キャンティ等有名な店ではない。
注文して、客席を見回すと、見慣れた顔が…。
ムッシュだった。仕事仲間と思われる人といらしていた。
ムッシュもランチを食べに来る店”。それまで個人的にかなり美味いと
思っていた店にお墨付きをいただいた気がした。


六本木、料理店といえば、1999年1月に行われたムッシュの還暦パーティ。
会場となった飯倉のロシア料理店「ヴォルガ」は今はもうない。
ここに、何人のミュージシャンやアーティストが集ったのだろう。
この年の『BRUTUS』や2002年に日経BP社から出版された書籍『ムッシュ!』に
そのときの様子が記されいて、楽しく拝読した。
ユーミンが幹事をして、マネージャーの同伴は認められなくて、
演奏ができるよう楽器がスタンバイされていて、
スパイダースの面々や泉谷しげるさんや加藤和彦さんが代わる代わる歌われて、
深夜0時を過ぎ60歳になってすぐの一曲目は
たしか吉田美奈子さんが歌われたと書かれていた気がする。


TBS『はなまるマーケット』のインタビューでも話されていたが、
ムッシュは、確かな鑑識眼(耳か?)をもった、
ジャンルとジャンル、ミュージシャンとミュージシャンをつなぐ
架け橋・媒介・メディアのような人なんだと思う。


偏見や先入観にとらわれず、いいモノはいい!
と言って行動できる人。年齢も経験も超えて。
番組でもZAZEN BOYSや布袋さんとの
関係を語られていた。


ユーミンとの関係は有名なので、
吉田美奈子さんとの関係をここでは記そう。
ムッシュが初めて美奈子さんの歌を聴いたのは、
1973年9月21日はつぴぃえんど(はっぴいえんど)解散コンサート
だったそうだ。


1990年3月に日清パワーステーションで行われた
吉田美奈子×富樫春生デュオ・ライヴで、
ムッシュが語っていらした。
私にとっては、1987年8月よみうりランドEAST以来二度目の美奈子さんLive。
美奈子さんのLive自体が物凄く久々だった時期で、
会場の雰囲気・テンションが異常なほど張り詰めていたと思う。
アンコールが終わっても鳴り止まぬ拍手。
このLiveはNHKで放送されることになっていて、番組の司会として、
最後ムッシュが「ゴメンな」というカンジで出て来た。
いい人だな。この人は…と思った。


1999年3月には鎌倉芸術館
吉田美奈子『音楽の言葉』Live。
難波弘之さんのピアノと、バカボン鈴木さん(だったと思う)のベースに
合わせて美奈子さんが歌う。聴衆にはその日歌われる曲の歌詩が予め配られ、
曲間にはそれぞれの楽曲世界をつなぐナレーションが入る。
そのナレーターがムッシュだった。
なかなか面白い試みだと思った。あんなコラボレーションをもう一度見たい。