ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

雪の朝の見聞録。

tinpan19732008-01-23

そんな気がしていた。
今日は朝目覚めた瞬間から、
雪が降っていると思った。
カーテンを開けると予想通り…。


駅までの道は、できるだけ視界が開けている道を選んだ。
いつもの風景が白く色変換され、景観が一変する。


iPodからはパット・メセニー「Sueno Con Mexico」が流れている。
ユーミンが苗場にコンサートで滞在するとき、
ホテルの部屋から雪の降るゲレンデを眺めながら聴くとハマる曲と
何かで紹介していた。
東京の今日の雪は、湿気が多くベタっとして粒が大きいカンジ。
もっとサラサラした粉雪でないと、この曲は似合わないと思った。


はつぴぃえんど(はっぴいえんど)「しんしんしん」に曲が変わる。
この曲はもう、東京に降るどんな雪にも似合ってしまう曲だ。
松本さんの詞と、細野さんの曲・ベース・歌ぜんぶカッコイイ。


つづいて、荒井由実「何もなかったように」。
これは吹雪の次のよく晴れた朝の歌だけれど、なぜか聴きたくなった。
♪年老いたシェパードが遠くへ行く日。
この曲は現代の「ドナドナ」か?
あれはロシア民謡で、牛が買われて行く歌だっけ?
日本語詞はたしか安井かずみさんだった。
♪本当の光に満ちてた頃がいつかを知るのは過ぎ去った後〜
22歳でこんな詞を書いてしまうとは…。
44歳の私は、まだこう思わないように生きよう。


などと思いながら歩いていると、駅に着き電車に乗る。
曲はUNDERWORLD「Glam Bucket」「Cups」とつづく。
雪が降ると、なぜかインスト(インストゥルメンタル)が聴きたくなる。
降る雪のリズムに、ヴォーカルのフェイクや息遣いは似合わないと
知らず知らずのうちに思っているのかも知れない。


つづいて、入手したての清水靖晃「Everything Happen to Me」に変わる。
80年代(たぶん始め)のラジオ番組「クロス・オーバー・イレブン」で
演奏された音源。イイ! カッコイイ! 
フュージョンが単なるミュージシャンのテクニック自慢音楽のようになって
いって、80年代半ばからほとんど聴かなくなっていったけれど、これは別。
山木秀夫氏、笹路正徳氏らと結成したグループ“マライヤ”の演奏か?
音源を提供してくれた知人に聞いてみることにしよう。


電車は会社の最寄り駅に到着した。
エレベーターに乗る。ビルの20数階から見る六本木の雪景色、
今日はどんなふうに見えるのだろう?
いつもより早い足取りで、自分の机に向かった。