ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

iPodはYMOでいっぱい。

tinpan19732007-05-22

思いがけず行けたHASのLiveが
思いのほか尾を引いている。いや
思ったとおり引きずっている。
今日は昨日のつづきを。


「Liveは、文字通り生きもの。
 実際に観て聴いて、心が動いたことがすべて」
こうした発言をよく耳にするが、長い間、私は意味が理解できなかった。
行けなかったLiveはセット・リストを聞いて、
どんな感じだったか想像するだけでも、楽しかった。
また後日、ラジオやテレビでオンエアされた音源や映像を
見聞きするだけでも、幸せだった。


ところが、どうだろう?


3月のサディスティック・ミカ・バンドLive。
連休中にWOWOWで放送され、いよいよあと数日でLive CDが発売になる。
しかし、いずれにも、あまり興味を持てない自分がいる。
3/7の公開ゲネを拝見する幸運に恵まれ、そこで流れた約2時間がすべて。
あえて追体験しようと思わない。
酒を飲みながら、シャワーを浴びながら、電車の中で、会社の机で…。
望めばいつでもあの時間あの場所に脳内トリップができるんだ。


今回のHuman Audio Spongeも、
5/19土曜日のパシフィコ横浜でのあの時間が、
真空パックされて早くも“永遠”になってしまったような気がする。


「年齢とともに持久力は衰えても、集中力は高まる」
こんな説もよく目にするが、かなり事実ではないかと思うようになった。
立ちっ放しとかもうツライけれど、2時間なりのLiveに集中できるようになった。
余計な事を考えなくなった。興奮や感動に心底浸れるようになった。
Liveの後、食事する店やその後…に神経を遣うことも少なくなり、
自分のスタンスでその場の空気を堪能できるようになったようだ。


ずーっと、存在するんだ。これからも。土曜日の横浜でのあの時間は。
呼び出したいと思ったら、きっかけさえあれば、いつでも取り出せる。
きっかけはLiveの音源や映像だったりする必要はなく、
たとえばスタジオ録音されたオリジナルの原曲で十分。


週末、家のCD棚から、
90年代の終わりに発売された細野さん監修の『YMO GO HOME』を引っ張り出し、、
00年代半ばに発売されたスケッチ・ショウ『tronika』のサンプル盤を探し出した。
リッピングして、「以心電信」「スポーツマン」を、
そして「ekot」「chronograph」さらには「CUE」を聴こう。


いけない。10代・20代のころよくやっていたLiveセットリストの追体験じゃないか。
いけない。今の環境じゃ「ライディーン79/07」をダウンロードすることができない。
い・け・な・い ルージュ・マジック からは四半世紀、25年なんですね。この春。