ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

フィトンチッド・ミュージック。

tinpan19732007-05-07

東へ、西へ。
今年の連休は、精力的に飛び回った
動き回った日々だった。


連休最後の昨日は、横浜へ。
一ヶ月前に訪れたときよりも、緑が鮮やかになっていた。
新緑が雨に濡れ、何ともいえぬ匂いを漂わせていた。


フィトンチッド
新緑の精気が辺り一面に漂っているように感じた。
人間の生気がますます漲って来る気がした。


5月→新緑→フィトンチッドと、頭の中で連想ゲームが始まると、
聞こえてくるのはEnyaの1stアルバム『Watermark』。
初めて聴いたのはたしか1989年だから18年間、
5月のこの時期になると必ず聴くカレンダー・アルバムになっている。


1989年の春ごろは、Enyaブルガリアン・ヴォイスといった“声”が
世間的にもフィーチャーされた時期だったように思う。
ケルトやスラブといった民族性に根差した、
女性の多重コーラスをベースにした音楽。


吉田美奈子さん『BELLS』を初めて聴いたのも、この頃だった。
「Christmas Tree」や「Thanks To You」が初めてきちんと聴けたという
喜びがあったのはもちろん、
オープニングの「Wind」や「SHADOWS AER THE THOUGHTS」「DREAMING」
あたりの質感に、Enyaブルガリアン・ヴォイスに感じたものと同様なものを感じた。


声は人を癒す。
森林の木々のように
神秘的で不思議な力を持っている。
と、今年も思った5月のある日の午後だった。