フィトンチッド・ミュージック。
東へ、西へ。
今年の連休は、精力的に飛び回った
動き回った日々だった。
連休最後の昨日は、横浜へ。
一ヶ月前に訪れたときよりも、緑が鮮やかになっていた。
新緑が雨に濡れ、何ともいえぬ匂いを漂わせていた。
フィトンチッド、
新緑の精気が辺り一面に漂っているように感じた。
人間の生気がますます漲って来る気がした。
5月→新緑→フィトンチッドと、頭の中で連想ゲームが始まると、
聞こえてくるのはEnyaの1stアルバム『Watermark』。
初めて聴いたのはたしか1989年だから18年間、
5月のこの時期になると必ず聴くカレンダー・アルバムになっている。
1989年の春ごろは、Enya〜ブルガリアン・ヴォイスといった“声”が
世間的にもフィーチャーされた時期だったように思う。
ケルトやスラブといった民族性に根差した、
女性の多重コーラスをベースにした音楽。
吉田美奈子さん『BELLS』を初めて聴いたのも、この頃だった。
「Christmas Tree」や「Thanks To You」が初めてきちんと聴けたという
喜びがあったのはもちろん、
オープニングの「Wind」や「SHADOWS AER THE THOUGHTS」「DREAMING」
あたりの質感に、Enya〜ブルガリアン・ヴォイスに感じたものと同様なものを感じた。
声は人を癒す。
森林の木々のように
神秘的で不思議な力を持っている。
と、今年も思った5月のある日の午後だった。