ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

虹の架け橋。

tinpan19732006-10-06

向こう側には何があるか
のぞいてみたくなったのだ。


受け手として、
相応の選択の基準をもって接してきたつもりだ。
そのこだわりだったり好き/嫌いだったりを、
送り手として生かすことはできないか?


受け手=送り手、そんな単純じゃない
ことは、ここ15年ほど仕事にしてきた
広告の世界でもよ〜く理解できたけれど。


二つの相反するものを、「=」なりで
簡単に結び付けることはできないけれど、
「≠」でも「>」でも「<」でも
「…」でも「→」でも「−」でもいいから、
対象と対象に橋をかけたくなったのだと思う。


橋をかける。
隔たりのある二つのものを結ぶ。
或いは、無縁な二つの事象を結び付けて、
全く新しいコト・モノを発想・創造する。


風が吹くと、桶屋が儲かる
ではないけれど、広告には「橋をかける=ラダリング」
という手法が旧くからある。
(ladder=「立てかけるもの」)


新しい音楽が生まれる→今まで聴いたことがない→人びとは感動する→
五感がこれまでにないほど研ぎ澄まされる→感情が正しく機能する→
悲惨な事件が減少する→LOVEとPEACEで世の中が満たされる!
Oh! ヒップでフラワーな橋をかけてしまった。
もっとビートでエンサイクロペディアな橋をかけたいのだと思う。


きもちいい風は吹いていてほしいなぁ。
七つの海からあつめて、
あの時代やあの様式の音楽のパワーをあつめて。


配信なのか何なのか?
送り方は、効率と効果が折り合う方法がいいと思う。
ただ然るべき演出、ワクワクやドキドキは注入したい。
音楽は、時間をデザインする行為だと思うから。


聴いてくださる方々に、虹のように橋をかける
そんな方法はないものか?
虹、キレイだけれど儚く、すぐに消えてしまうもの。
レインボーだけでなく、ムーンボーというのもあるらしい。


それにしても、時間…。
ないよなぁ。幸福は“何を持っているかじゃない。何を欲しがるかだぜ”
と、1970年にあのバンドが1stアルバムのバンド名と同じタイトルの曲で
歌っていたけれど、僕はここ20年ぐらいずーっと“時間”が欲しい。


とりあえず、送り出す前の、
今だから言えること。今しか言えないこと。