ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

夏の夜のクールネス。

tinpan19732006-08-12

カッコイイとは涼しいことである。たぶん。
細野さんの「熱帯夜」につづいて、
暑苦しい夜も気分良くさせてくれる曲。
体感温度と湿度を下げてくれる一曲。


大貫妙子「夏に恋する女たち
1983年の夏に発売された大貫さん初の
ベストテン・ヒットとなったシングル。


TBSの同名ドラマの主題歌だった。
六本木の飯倉あたりの設定と思われる
マンションに住む、横文字職業だったりする
人たちの人間模様がオシャレっぽく描かれていた。
田村正和さん、萬田久子さん、美保純さんたちが
出演されていたと思う。


ドラマの内容よりも、とにかくこの主題歌がカッコ良かった。
当時の邦楽はもちろん、洋楽だとこの頃は、
アイリーン・キャラ「フラッシュ・ダンス」、ポリス「見つめていたい」
デヴィッド・ボウイ「レッツ・ダンス」とかかなヒットしていのは。
ミュージック・マガジン』はキング・サニーアデがイチ押しだったような…。
これらのどの曲よりも、カッコよく聴こえた、あたらしく感じた。


ありがちじゃないメロディー・ライン。
Aメロ+Bメロ+サビという予定調和じゃない曲の構造。
坂本龍一氏のシンセサイザーPOPS、ここに極まれリ
というアレンジだった。


○○っぽくなかった。○○風じゃなかった。
きっと、いろんな要素の順列・組合せから生まれたのだろうけれど、
1983年のTOKYOのポップ・ミュージックという気がした。


夏の真夜中に都心、それこそ六本木界隈をクルマで走るときに流すと
ピッタリだった。♪光の海で群れ遊ぶ魚たち を傍目に見ながら。


ポロ・シャツの襟を立て、FARAHのパンツに
夏でも履いてるワラビー・シューズのPOPEYE少年や、
レイヤー・カットにブルーのシャドウで、
アルファ・キュービック大好きなJJガール。
彼・彼女たちのクルマの中に、
ユーミンの『REINCARNATION』や
タツローの『MELODIES』のカセットはあっても、
ター坊の『SIGNIFIE』はほとんど無かったけれど。


もっとも「夏に恋する女たち」が収録された
アルバム『SIGNIFIE』が発売されたのは、
この年の秋10月になってからだったっけ。そういえば。