ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

“さくら・さくら”ミュージック。

tinpan19732006-04-07

そろそろ桜も終わりのようだ。
散りゆく花に敬意を表して、
今日は“さくら・さくら”ミュージック
について記してみよう。


“さくら・さくら”ミュージックとは、
先程思い付いたネーミング。ティン・パン系アーティストの楽曲の中に、
メロディーやアレンジで「和」「ジャポニズム」を想起されるものがある。
実際に陰音階とか陽音階とか使うのか方法論はわからないけれど、
あの作り人知らずの名曲「さくら・さくら」の流れを汲んだ音楽の総称を、
“さくら・さくら”ミュージックと呼びたい。


例えば、坂本龍一氏だと「戦場のメリー・クリスマス」「ラスト・エンペラー」
あたりが、“さくら・さくら”ミュージックに分類できる。
教授につづいて1991年、epoさんがヴァージンと契約して
インターナショナル発売したアルバム『Fire & Snow』の最後の曲
「赤い川」も、このジャンルだと思う。


松任谷由実さんだと「春よ、来い」が90年代の代表曲だと思うが、
私はこの曲よりも次のアルバムの最後の曲
「Weaver of Love〜ORIHIME」のほうがグッと来る。
相米慎二監督の尾道シリーズを思わせる、
7月上旬の梅雨寒の曇り空の映像が浮かぶ。七夕のころ改めて記したい。


“さくら・さくら”ミュージックとして優れた作品を
多く残されているのが、大貫妙子さん。
先日、東京の開花宣言の日に取り上げた「花・ひらく夢」もそうだが、
何といっても出色なのが90年代最後の年に発売されたアルバム
『attraction』(「アトラクシオン」久々にフランス語タイトルが戻ってきた)
収録の「四季」。名曲だと思います。