ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

1993年の失望。

tinpan19732006-04-02

AM/EDさんのWeblogで最近、
大貫妙子さんと坂本龍一さんの
アルバムが取り上げられていた。


そちらのコメント欄で書かせて
いただいたのだが、私、ともに1993年
発売のお二方のこのアルバムが苦手だった。


去年、当Weblogを始めて間もなく、山下達郎さんと吉田美奈子さんの
近作についてネガティブなことを書いたことがある。その時思ったと
いうか、ずーっと心に引っかかっていて最近気づいたのだが、
「長く聴き続けているアーティストで、スキになれない作品」
というのは、結局「その作品を聴いている時の自分がキライ」
というのと同じ意味なんだなということ。敬愛するアーティストの作品
=自身を映す鏡のようなものだと思う。


せっかくだから、この場で、93年の2作品のどこがどう苦手か記そうと
思う。93年の自分自身、今振り返って確かにあまり評価できないのだが、
ネガティブなままにしておくのもあんまりだし、
新年度がスタートした春4月らしくないので、
この93年に好きだった別の作品についても明日記すことにしよう。


坂本龍一『SWEET REVENGE』
●ヴァージンとの契約終了、フォーライフ「グート」レーバルから発売
 という事実にまず、ショックを受けた。
 (世界進出に過度の期待をしすぎていた自分)
●ジャケット含むアート・ディレクションが今ひとつだと思った。
 (CD空里香さんになってからの作品にはときめかない自分)
●音自体数度聴いただけで、CD棚の奥に入り込んだ。
 (忙しく、愛聴盤になるか否かになる大事な時期=発売直後に
  聴きこめなかった自分)。


大貫妙子『Shooting Star in the Blue Sky
●POPすぎる路線が、大貫さんの音楽性と今ひとつ合っていないと思った。
 (小林さんのこの方法論はその後My Little Loverで結実、良かったね)
●以前記したが、小林武史さんとの三作品、私は時間とともに好きでなく
 なる。『NEW MOON』の楽曲の多彩さ、一音一音を吟味した印象に
 及ばない(制作時間が少ない?多ければいいわけではないが…)。
http://blogs.yahoo.co.jp/tinpan1973/24369896.html
●このアルバムも発売直後にあまり聴き込めなかった。


作品の内容そのものよりも、発売直後に相応の回数を聴くだけの
余裕があることが大事なんだなと思った。
そのくらい、いそがしかったな。このころ。そういえば…。