ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

『吉田箱』と身上話。

tinpan19732006-03-26

発売から1ヶ月が経ってしまった。『吉田箱』について話をしよう。
『Dark Crystal』『gazer』『Bells』『Stable(+Footsteps)』『REVELATION』の5枚を、SACDハイブリッド盤にしたBOXセット。 『Dark Crystal』『Bells』のNew Mixに期待して購入した。


音、良かった。SACD対応プレーヤーを持っていないため、CDウォークマンなりで聴いた範囲だが、『Dark Crystal』は特に違いが顕著だった。どのくらい違うかというと、1曲目「Starbow」のサビの主旋律が、今回はっきりと認識できたくらい。
♪何も変わりはしない 視つめてる〜
この部分をLiveで聴くたびに、「なぜ美奈子さんはメロディ・ラインを変えて歌うのだろう?」といつも思っていたものだ。それが、今回のミックスで「あ、こっちが主旋律なんだ」としっかり理解できた。 多重コーラスの音の塊りを解したカンジ。蟹の肉を、殻から出して、適度にほぐしたような印象。


『gazer』は、アルバム1枚通して聴くという行為自体が久々でオモシロかった。90年時点で、こんなトガったことをしていたんだ。美奈子さんは。ビル・ラズウェルやバーニー・ウォーレル、清水靖晃氏といった方々を従えて。


と、ここまで書いて…。
Weblogを通じて知り合えた方々と、今度の火曜日にお会いできることになった。期待感と緊張感が交じり合った、入学や入社を控えたときのような春らしい気持ちで今います。
ちょうど今日は『吉田箱』を取り上げているので、吉田さんのアルバムにかこつけて、カンタンな自己紹介をしておきたいと思います(固有名詞は省きます。ご容赦を)。
吉田さんの音楽に、私の職業や会社の選択はかなり影響されている。
たとえば、この『Dark Crystal』を当時発売していた会社に、 『gazer』発売直前に私は入社し勤務した。 その会社は広告制作会社でもあったため、そちらの部署で私は働いたのだった。
現在は、美奈子さんが作詩・作曲した英語曲(詩のクレジットはMinnie Shady, Aki)を使用したCMを制作した会社で働いている。
「美奈子さんにCM音楽を書き下ろしていただいて、スバラシイCMをつくり、カンヌを獲る」
そんな目標を抱いたこともあった。そういえば。めぐりめぐる時間の中で、忘れてしまっていたけれど。