ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

周年への執念。

tinpan19732006-03-10

“〇〇周年”絡みの仕事に苦しめられている。
“周年”の憂さは“周年”で晴らすべく、今日は“周年”の話を。
ナイアガラ・トライアングルVol.1」30周年記念盤が、本当の発売30年後の3/21に出るらしく、近くなったらまた盛り上がるとして、この3月ヒトケタでネタを探すと…?


荒井由実「翳りゆく部屋」、これが確か76年3月5日にシングル発売されていると思う(今日はちょっと裏取りをする余裕がなく、発売日等誤っていたら後日訂正いたします)。おー、リアル30年!
「あの日に帰りたい」No.1ヒットの後を受けて、発売されたシングル。小学6年の終わり、友達とレコード店に行って、「一発大ヒットを出した歌手って、次の曲で失敗するパターンが多いんだよね」などと、生意気を言ったのを昨日のことのように思い出す。その友達がこのシングルを買って、借りて聴いたのだが、「ヒェー〜、私が間違ってました!」という出来栄えだった。プロコルハルム「青い影」に似ているとか、当時はわからなかったけれど、ドラマティックな展開と美しく翳りあるメロディーにシビレたのだと思う。


ここからは、現在の感想。二つの響きにシビレます。
◆イントロと間奏のコーラスの響き
ハイ・ファイ・セット山下達郎吉田美奈子の“現代の賛美歌”のようなコーラス。レコーディング時の写真が、1996年荒井由実コンサートのライヴ盤に掲載されていた気がする。
◆聖カテドラル教会のパイプ・オルガンの響き
目白にある聖カテドラル教会のパイプ・オルガンを使用したらしい。松任谷正隆氏が弾いていると思う。余談であるが、この年の11月のご結婚直前、「14番目の月」リサイタル(懐かしい言葉だ)がNHKホールで行われ、純正ティン・パンがバックを務めた。そのオープニング、松任谷氏が、まず登場されて、NHKホールのパイプ・オルガン(ステージとは離れたところにある)の前で一礼。この「翳りゆく部屋」のイントロを弾き、コンサートが始まったそうである。もう一度、観ることはできないか!と、2000年ティン・パンのコンサートをNHKホールで観たときに思った。


余談ついでに、ホイチョイ・ムービー第三弾「波の数だけ抱きしめて」(30周年のちょうど半分15年前の映画です)は、結婚式のシーンで始まるのだが、この教会が、目白・聖カテドラル教会(だったはず…)。映画はユーミン・ソングが挿入歌として数曲使われた。「聖カテドラル教会でロケするとは、さすが馬場監督、わかってる!」と映画を観ながら感心した覚えがある。


というわけで、祝「翳りゆく部屋」30周年。松任谷夫妻ご結婚30周年。
コマネチ30周年、長嶋監督初優勝30周年、ロッキード事件30周年
ということは「ブラック・ピーナツ」収録の『泰安洋行』30周年、
ついでに私の小学校卒業30周年。