ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

1989年は、1975年なのだ。

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では、予告通り今週は1989年特集をやります。
1989年を語るには、まず1975年の話をしなくてはなりません。

「1975年はスゴイ年だった」というような発言を、
音楽評論家にして大学教授である篠原章氏が
「日本ロック体系」(白夜書房)か「Remember」誌(1987年7月)で
下記のようなアルバムを例に挙げ、されていたと思います。

●「ほうろう」小坂忠
Withティン・パン・アレーで本場に劣らぬR&B、ソウル・ミュージックが聴ける。

●「トロピカル・ダンディ」細野晴臣
HOSONO HOUSE」から一転。オリジナリティあふれるエキゾチック三部作が始まる。

●「ナイアガラ・ムーン」大滝詠一
ナイアガラ・レーベルからの自身のソロ第一作。“リズムの魔術師”の名を欲しいままに。

●「SONGS」シュガー・ベイブ
ナイアガラ・レーベル第一弾。山下達郎さん、大貫妙子さんが在籍したバンドのデビュー作。

●「コバルト・アワー」荒井由実
ユーミンのサード・アルバム。商業的にも成功し、「あの日に帰りたい」でチャートNO.1へ。

たしかに、日本のPOPミュージックにとってマイルストーンとなる傑作ばかり。
当時の耳の肥えたファンは、さぞゴキゲンな日々を過ごされたことでしょう。

14年後の1989年も、同じように時代にインパクトを与えた年といえないでしょうか?

●「Omni Sightseeing」細野晴臣
こんどは“ワールド・ミュージック”。世界の新しい音楽の流れを教えてくれた。

●「Dark Crystal」吉田美奈子
ついに、やっと、出ました。6年(「Bells」からは3年)ぶりにオリジナルが聴けた。

●「Welcome Back」矢野顕子
“プチ・リタイヤ”から2年半ぶりに復活。ファンは安堵した。

●「天晴」サディスティック・ミカ・バンド
桐島かれんをヴォーカルに迎え復活。東京ベイNKホールでLiveも行い往年のファンを驚喜させた。

●「JOY」山下達郎
コンスタントに活動していた80年代の山下氏のライブ音源から名曲・名演を聴くことができた。

どこが、どうインパクトがあったのか?
明日からアルバムごとに語っていこうと思います。