ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

僕も、風をあつめたかった。

tinpan19732006-06-01

ティン・パン・アレーを訪ねて〕第6回


渋谷には音楽があふれている。


渋谷駅北口を出て、
道玄坂を上るとはつぴぃえんどが、
宮益坂を上ると大貫妙子さんが、
という話を書いた。


今日は、渋谷駅南口を出て、
玉川通りの歩道橋を渡ってすぐ南平台界隈の話をしたい。


「風をあつめて」の♪人気のない朝の珈琲屋で〜
のモデルになったといわれる喫茶店「マックス・ロード」がある。
いや、あった。3年前ぐらいに
チェーン店「エクセルシオール・カフェ」に変わってしまった。


オフィスが渋谷にあったとき、“勝負コピー”を書くとき、
何度かこの店に通った。松本隆氏の恩恵に預かりたくて。
でも、あまり効果はなかった。私と松本隆氏とは違いすぎるし、
そもそもコピーと詩は違う。


2年前の夏、すでに「エクセルシオール・カフェ」になっていたが、
この店で本当にイヤな仕事の打合せをした覚えがある。
近くの仕事先に提案に行った。提案が全く方向違いだった。
超大物クリエイターを起用。責任はぜんぶ私という流れだった。
「なにも、この店で…」と思ったけれど、
そこで善後策を協議するしかなかった。


この界隈は、東京キッド・ブラザーズの芝居小屋が
あったところでもあったらしい。
1969年、吉田美奈子さんが故・ペーター佐藤氏と、
シンガーとして初めて人前で歌ったと云われる場所。


松本隆さん、吉田美奈子さんとは縁が深いエリア。
思い入れが強すぎるせいか、私とはあまり相性が良くない。