ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

音楽とジーンズ。

tinpan19732007-04-16

週末、録画しておいたNHK
音楽新番組を観た。「SONGS」という
シュガー・ベイヴ1stを思わせるタイトル、
第一回の出演は竹内まりやさんだった。


近々NEWアルバムが発売となり、
『Denim』というタイトルだそうだ。
服飾素材としてジーンズなどに使われるデニムのように、
新しいときは新しいときなりの、
古くなっても古くなったなりの、
色が褪せ穴が開いたりしても、その時その時の味わいがある
というような意味が込められているらしい。


「人生の扉」という曲が、このアルバムの代表曲のようだ。
「デニム」という言葉も詞に登場し、アルバムのテーマを凝縮した
楽曲のように聴こえた。50代の応援歌としてのポップス。
50代の作者が50代に向けた同時代・同世代ポップスとして
貴重な楽曲だと思う(演歌なら数多く存在したと思うけれど)。


ジーンズといえば、
以下は80年代半ばの雑誌『Men’s Club』の記事からの引用。
(ウラ覚えだが、探せば必ず家のどこかに切り抜きがある
 内容が明らかになるので記すことにします)


70年代半ば、松任谷正隆氏が、
ある新聞記者のインタビューを受けたそうだ。
ちょうどメロディー限界説なりが叫ばれていたころで、
音楽の将来へのペシミスティックな質問内容だったらしい。


「そういう人は、ジーンズを何本持っているのでしょう?」
松任谷氏はそのように答え、それがそのまま活字となり、
“音楽の不毛を、ジーンズに例えることしかできない”云々の
文脈が展開され悲しかったと、約10年後にコメントされていた。


音楽とデニム。ポップ・ミュージックとジーンズ。
例えとして絶妙で、関係としてとても密接だと思う。


ところで、番組で竹内まりやさんは当然ジーンズを穿いていらして、
それがローライズ・タイプだった。
20何年ぶりのテレビ出演、アルバム・テーマにも影響する
この衣装のチョイス、どうなんだろう?
スタイリストの知人に聞いてみることにしよう。


(個人的には苦手です。70年代っぽい、ロー・ウェストのジーンズ。
 ヒップ・アップした一部の人を除く大多数の日本人には似合わないと思う)